CS出場圏内を維持したい富山グラウジーズ、注目は古巣戦となる阿部友和

吉川哲彦

レバンガ北海道

2019.12.28 15:05 T.O.
試合終了
北海きたえーる

富山グラウジーズ

■レバンガ北海道vs富山グラウジーズ（＠北海きたえーる）
第1戦：12月28日15時5分、第2戦：12月29日15時5分

　第14節のB1リーグ9カードは接戦が多く、8カードまでが１ケタ点差。そのうち3試合は1点差での決着となり、延長戦も3試合を数えた。唯一その両方に当てはまるのがレバンガ北海道とサンロッカーズ渋谷の1戦。ホームで戦った北海道は第1クォーターに28点を挙げながら、その後の20分間で57失点。それでも10点ビハインドで迎えた第4クォーターを21－11として延長に入り、この試合35得点のケネディ・ミークスの連続得点などで激戦を制した。試投数が実に48本にものぼったフリースローで38点を稼ぎ、ハイスコアな展開にしてはスティールも18本と多かった。個人ではミークスの他、15得点5リバウンド5スティールをマークした中野司の貢献度も光る。

　富山グラウジーズも中地区首位を独走する川崎ブレイブサンダースと延長戦を戦ったが、こちらは黒星。第4クォーターに10得点と失速し、第3クォーターまでに奪った15点のリードを守ることができず、延長では早々に8点を連取されてしまった。前田悟が自己最多に並ぶ22得点に加えて4スティールと攻守にハッスルし、水戸健史は今シーズン初めて30分以上に出場して11得点、阿部友和も11得点5アシスト4スティールと本領を発揮した。ディフェンスでは相手のターンオーバーを22個も誘発したにもかかわらず、与えたフリースローの多さとリバウンドを支配されたこと、勝負どころでボールを持たせてはいけない選手に対するディフェンスがわずかに甘くなってしまったことが黒星につながった。

　前々節に中地区2位に浮上した富山はその座をキープしたものの、1勝差で3チームに追われる状況であり、今節連敗すれば4位まで下がる可能性もある。プロキャリアをスタートさせた北海道の地に凱旋する阿部は、宇都直輝の故障を受けて現在3試合連続スターター出場中。モチベーションの材料は多く、チームを勝利に導くべくハッスルプレーを披露してくれるはずだ。

文＝吉川哲彦

■ロースター
・北海道（ヘッドコーチ：内海知秀）
橋本竜馬
 ケネディ・ミークス
 マーキース・カミングス
 ファイ・パプ月瑠
 中野司
 多嶋朝飛
 折茂武彦
 市岡ショーン
 桜井良太
 マーク・トラソリーニ
 内田旦人
 川邉亮平
 松島良豪