2024.11.20
11月13日、今月末の「FIBAアジアカップ2025予選Window2」へ向けた直前合宿を行っているバスケットボール男子日本代表(FIBAランキング21位)のメディアデーが開催され、唯一高校生として候補選手に選ばれた渡邉伶音(福岡大学附属大濠高校)がメディア対応を行った。
5月に行われたデベロップメントキャンプに招集されたことはあったが、A代表の強化合宿に参加するのは今回が初めて。渡邉は「まだ始まったばっかりで緊張感は抜けてないかもしれないですが、子どものころから見てきた選手と一緒に練習できるのはすごく楽しいですし、毎日刺激をもらっています」と胸のうちを語った。
渡邉は中学時代、千葉ジェッツのU15チームに参加していた時期がある。それについて、同様にメディア対応した富樫勇樹(千葉J)が渡邉について聞かれると、「それほどユース時代に試合を見たわけではないのですが、(福大)大濠に入ってからの活躍は見ていました。当時、少し話をしたことがあるのですが、こうして3年後に(代表合宿で)一緒に練習できていることにすごくびっくりしていますし、これからが楽しみな選手だと思います」と期待を寄せた。
12月には高校生の全国大会、ウインターカップが控えている。高校3年の渡邉にとって高校生として出場する最後の大会だ。フィジカル的には周りのBリーガーと比べればひ弱であることは否めず、当然、ケガの心配もついて回ると言えるだろう。
渡邉自身、フィジカル面について、「アンダーの世界大会に出場したときも自分は劣っていることは自覚しています。高校ではフィジカルを強くする練習を取り入れていますし、特別指定選手でライジングゼファー福岡でプレーしたときも経験を積めたので、まだまだ劣っている部分は多いのですが、最大限自分の力を出していきたいと思います」とコメント。ただ、そんな渡邉の背中を押してくれたのは、福大大濠の片峯聡太ヘッドコーチだった。
「片峯先生からは、ケガをしてしまうこともあるかもしれないけど、本気で選ばれる気持ちで頑張ってこいと送り出していただきました。『もしケガをしてウインターカップに出られなくなっても、それは立派なことだと思う』という言葉もかけていただています」
現在構築中の代表チームにあって、渡邉は4番ポジションで3ポイントをどんどん打っていくことが求められている。もちろん、それはトム・ホーバスヘッドコーチが期待することでもある。
「トムさんにはデベロップメント合宿のときに『(2028年の)ロサンゼルスオリンピックは狙える』と話をしていただきました。それからロスには出るんだという気持ちが強くなりましたし、片峯先生もそのとき代表に選ばれて輝ける姿を想像して練習メニューを考えていただいたり、アドバイスもいただいています。そこは自分の頭の中で本気に狙いたいと思っています」
今回、身長の登録は204センチだが、自身として206センチはあると感じているという。身長は伸びている自覚もあり、まだまだスケールの大きな選手になる可能性を秘めている。ただ、今回、合宿に不参加の選手も多く、一足飛びにA代表入りする可能性は否定できない。バスケにおいての“成長期”にある18歳がこの合宿が終わった時点でどれくらい成長できているか。楽しみ以外のなにものでもない。
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