2025.04.27

思い出の詰まった“ヨヨイチ”最終戦を勝利で飾る…テーブス海がCSに向けて決意を新たに

CSに向けて心技体と高めてきたテーブス海 [写真]=B.LEAGUE
バスケットボールキング編集部

ロスター全員出場でCSに向けてチームの状態も良好

 4月26日、国立代々木競技場第一体育館で「りそなグループ B.LEAGUE 2024-25 SEASON」B1第35節が行われ、中地区2位のアルバルク東京が同8位の川崎ブレイブサンダースを迎え撃った。

 すでにチャンピオンシップ(以下CS)出場を決めて、中地区の順位も決定しているA東京だが、目下の目標はCSでのシード順。川崎との2試合に勝利すると、3地区間2位のチームの中で1位の勝率となり、CSクォーターファイナルをホームコートで開催する権利を獲得できる。毎回、クォーターファイナルから熾烈な戦いを極めるCSだけに、アルバルカーズの声援を背に戦うことがリーグ制覇の第一歩となる。

 当然、CSに向けてコンディションや意気を高めるためにもこの時期の戦い方は大切だ。前節の宇都宮ブレックス戦のロスターから外れたテーブス海がスタメンに復帰。レオナルド・メインデルに代わり、安藤周人にスタート5に起用する布陣で川崎と対峙した。

 第1クォーターを23−12とリードを奪うと、第2クォーターでは川崎のアリゼ・ジョンソンらに手を焼き、この10分間では20−22とリードを奪われる。後半に入っても川崎の粘りのあるプレーでリードを広げることができなかったが、第1クォーターの貯金を生かしたA東京が80−67で勝利した。

 この日のA東京はベンチメンバーも積極的にコートに送り出した。第1クォーター残り時間7分7秒にテーブスに変わって岡本飛竜がコートイン。その後もガードの控えとなる大倉颯太福澤晃平が最初の10分間でコートインした。第4クォーターに平岩玄がコートに入るとロスター全員出場を果たし、最も長くしたのはレオナルド・メインデルの23分53秒というプレータイムをシェアした形でゲームマネージメントを遂行。

 常にフレッシュな状態でパフォーマンスを見せた選手たちは、安藤の5本を筆頭に10本の3ポイントシュートを決め、リバウンドでは川崎の30本に対して45本を叩き出した。特にオフェンスリバウンドは15本を数え、セカンドチャンスポイントは19点を数えた。

この日のテーブス海は4本の3ポイントをヒット [写真]=B.LEAGUE

「(ヨヨイチでの)ファンの方との思い出はこれからも本当に大事にした」

 試合後、メディア対応を行ったテーブスは、「エイチ(岡本のニックネーム)や(大倉)颯太、福ちゃん(福澤)の3人が僕のコートに立っていないときにチームにエナジーをもたらしてゲームをコントロールしてくれました。本当に感謝しています」と、チームをリードする司令塔がベンチメンバーの活躍を喜んだ。CSに向けたコンディションの調整も行っているのだろう。「常にフレッシュな状態でコートに立てるので、今日は結構体が動いたと思います」と笑顔を見せた。

 昨シーズンのCSクォーターファイナルは有明コロシアムのホーム開催ながら第3戦までもつれ、最後最後までどちらが勝つのかわからない展開で琉球ゴールデンキングスに敗れた。悔しい負けを味わった日から、そのリベンジのために今シーズンを戦ってきたと言えよう。それだけにホーム開催をテーブスはこだわっていたとも言える。

「代々木第一での試合が今節の2試合で今シーズン終わりなので、必ず勝って(ホーム開催を)決めたいと思います」と前を見据える。来シーズンからホームアリーナを「TOYOTA TOKYO ARENA」に移すだけに、28日の試合は“ヨヨイチ”こと、国立代々木競技場第一体育館をメインアリーナで戦う最後の試合となる。

4月27日、川崎戦GAME2が名なリーナとしての代々木第一ラストゲーム [写真]=B.LEAGUE

「ここをメインにしていたのは2シーズンだけだったのですが、自分にとっては『一番のホームアリーナ』だったという感覚があります。勝った試合もあれば負けた試合もありましたが、ファンの方との思い出はこれからも本当に大事にしたいと思っています。明日が最後なので、しっかりと勝って、いい形で終わりたいです」

 この2シーズンでアリーナに詰めかける観客も増え、アルバルカーズの熱気も大きく上昇したとテーブスは感じているという。その思い出のアリーナでの最終戦は、15時5分ティップオフとなっている。

文=入江美紀雄

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