2025.07.08

Bリーグチェアマンがサラリーキャップ違反に厳正対応を明言…外国籍選手獲得の基準となる為替についても公表

Bリーグの島田慎二チェアマン[写真]=B.LEAGUE
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 7月8日、Bリーグ島田慎二チェアマンは理事会後に実施されたメディアブリーフィングにおいて、2026−27シーズンからスタートするB.革新に合わせて導入予定のサラリーキャップ制度に関する運用方針を説明した。クラブにおける選手報酬の上限と下限を設けるこの制度の意義をあらためて強調し、「違反が発覚した場合には、ペナルティを科す覚悟で臨む」と厳しい姿勢を明示。クラブ側にも高い順守意識を求めていく考えを示した。

 トップカテゴリーとなるB.PREMIERのスタートにあたって、リーグでは戦力均衡や健全経営の実現に向けた制度改革を進めており、サラリーキャップ制度もその柱の一つだ。島田チェアマンは「形だけの制度にしてはいけない。ルールを作った以上は、それを守ってもらう義務がある」と述べ、リーグとして厳格な運用に踏み切ることを明言。制度の導入はあくまで手段であり、それが守られなければ本来の目的である競技力と財務の両立が達成されないという危機感をにじませた。

 その上で、違反が確認された場合には、降格などのペナルティが科される可能性があることにも言及。「曖昧な対応や温情は一切なし」とし、制度の運用においては明確な基準と厳正な措置を講じる方針を打ち出した。

 また、制度の導入にあたっては、各クラブが適切に対応できるよう、具体的な運用ルールや想定事例を共有していく準備も進めている。島田チェアマンは「現場で混乱が起きないように、丁寧にコミュニケーションを重ねていく」と述べ、制度のスムーズな定着に向けてリーグとクラブが一体となって取り組む必要性を訴えた。

 さらに、ブリーフィングでは2026−27シーズンにおけるサラリーキャップ制度の基準となる為替レートについても明らかにされた。制度の対象には外国籍選手の報酬も含まれるため、為替の変動が制度設計に大きな影響を与える可能性がある。リーグでは、2024年7月1日から2025年6月30日までの1年間の為替レート終値の平均を採用し、その数値を「1ドル=149.65円」と決定。日本銀行の統計サイトを参照に、小数点第3位を四捨五入した数値が用いられることが発表された。

 島田チェアマンは「このような具体的な数字を明示することで、クラブ側も計画的なチーム編成が可能になる」と説明。透明性と公平性を担保する仕組みとして、為替基準の明文化が重要であることを強調した。

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