2025.07.29
岡山市で開催される「令和7年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が7月27日に開幕。中国インターハイで大会を盛り上げる有力チームと選手を紹介。
文=入江美紀雄
昨年の北部九州インターハイで悲願の初優勝を遂げた東山高校(京都府)。絶対的エースだった瀬川琉久(現・千葉ジェッツ)が卒業し、今年はその背番号「5」を引き継いだ佐藤凪を軸に、1年時からスタメンを務める中村颯斗が主力としてチームをけん引する。佐藤は1対1を起点に得点を狙うだけでなく、周囲を生かす判断力にも磨きがかかり、攻撃の幅を広げている。
4月の飯塚カップでは強豪校との実戦を通して課題と手応えを得ると、5月の能代カップでは優勝を果たし、勢いを加速させた。こうした強豪を集めた招待大会での経験が、チームの強化につながっている。
近畿大会では準決勝で報徳学園高校(兵庫県)を接戦の末に下し、決勝ではライバル・洛南高校(京都府)を83−48で圧倒。佐藤凪のコントロールを軸に藪元太郎や中村らが次々に得点を重ね、盤石の勝利で府内の頂点に立った。
東山は、状況判断を重視する大澤徹也コーチの指導の下、個性を活かしたスタイルを構築中だ。トランジション、アーリーオフェンス、試合終盤の局面対応など、すべてのプレーに“考える力”が求められる。大会連覇を狙う今年の東山は、戦術と信頼関係に裏打ちされた強さで頂点を目指す。

キャプテンとしもてチームをリードする佐藤凪(昨年のウインターカップから)[写真]=バスケットボールキング
東山高校のキャプテン・佐藤凪は、年代を代表するガードとしてチームを牽引する存在だ。昨年のインターハイでは瀬川琉久とともに初優勝の原動力となり、今季はその瀬川が背負っていた背番号「5」を継承。1年次から経験を積み重ね、得点力だけでなくゲームメイクの面でも進化を遂げた。7月に開催された1対1の高校No.1を決める大会では優勝を果たし、「1対1は負けられない」と語るプライドも垣間見せた。
京都府予選決勝では、自分たちらしいオフェンスができない展開ながらも、接戦を勝ち切ったことに大きな手応えを得たという。「タフなゲームを勝ち切ったことがすごい自信になった」と振り返り、インターハイに向けて気持ちを新たにしている。
全国の舞台で対戦を心待ちにしているのが福岡大学附属大濠高校(福岡県)だ。「インターハイで大濠さんと戦ったことがないので楽しみ。ぜひ勝ちたい」と、夏の大一番に向けて闘志を燃やしている。
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