2025.07.29
岡山市で開催される「令和7年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が7月27日に開幕。中国インターハイで大会を盛り上げる有力チームと選手を紹介。
文=入江美紀雄
藤枝明誠高校(静岡県)は、堅守をベースに全国大会でも安定した成績を収めている実力校として確固たる地位を築こうとしている。今年も安定した力を発揮し、4年連続15回目のインターハイ出場を果たした。インターハイでは昨年のベスト8入りを果たしたが、今年は金本鷹コーチが「過去最高」と評価する布陣で、2013年の準優勝を超える戦いに挑む。
6月の東海大会では持ち味の守備を発揮。初戦の桜丘高校(愛知県)では70失点を許すも、準決勝、決勝の2試合で失点を60点台に抑えるなど好内容を披露し、全国舞台で上位進出を狙える実力を証明した。特に前評判の高い中部大学第一高校(愛知県)との決勝では83−47で快勝。藤枝明誠の評価をさらに上げる結果となった。
チームを支えるのは、経験を積んできた3年生の野津陽翔や期待の1年生・福本大翔ら。身体を張った泥臭いプレーで相手の得点を抑え、試合の流れを引き寄せる。ゲームキャプテンを務める2年生ポイントガードの渡邊聖は、落ち着いたボール運びと判断力で攻撃のリズムを作り、自ら得点を狙う場面でも存在感を発揮している。
徹底されたハードワークと粘り強い守備、そして一人ひとりが役割を全うするチームバスケットで、強豪ひしめく大会においても勝利をたぐり寄せる。過去最高と称される布陣で挑む藤枝明誠が、昨年以上の成績を見据えて熱い夏を駆け抜ける。

プレーの幅を広げる渡邊聖(昨年のU18日清食品トップリーグから)[写真]=伊藤大允
藤枝明誠高校のゲームキャプテンを務める2年生の渡邊聖は、高校1年まではスコアラーとして活躍していたが、東海新人大会後にポイントガードに転向。積極的にシュートを放つシューティングガードから試合を作る司令塔へと役割が変わり、周囲を生かすプレーを意識するようになった。
ポジション変更に加え、先輩がいる中でのキャプテン就任。自分のことで手いっぱいの状況ながらも、チーム作りに着手して半年が経過した。現在は落ち着いたボール運びと広い視野でゲームメイクしながら、要所では持ち前の得点感覚を発揮する万能型の選手へと成長している。
金本鷹コーチからも成長を評価される渡邊。インターハイの大舞台では、勝負どころでの冷静な判断力とリーダーシップが鍵を握る。
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