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11月15日、「U18日清食品トップリーグ2025」は女子の最終日を迎え、4試合が行われた。
この日の初戦は千葉経済大学附属高校と昭和学院高校との“千葉対決”に。ともにトップリーグでは未勝利だったため、1勝をかけての戦いとなった。
今年の千葉県は、インターハイの県予選で千葉経大附が優勝し、1枠の出場権を得て夏の全国大会へ。逆にウインターカップ県予選では昭和学院がリベンジを果たした(※ウインターカップ2025は千葉県からは2校出場のため千葉経済大附、昭和学院ともに出場権獲得)。
同地区でしのぎを削り合ってきた両チームだったが、迎えたU18日清食品トップリーグでの一戦は一方的な展開となる。
序盤から幸先よく飛び出したのは千葉経大附。坂田萌(2年)を中心に得点を重ねていくと、高岡冬萌(2年)、淺野愛桜(3年)らも続き、第1クォーターを26-6とした。その後は互角の展開となり、ロースコアの中で試合は進んだが、1クォーターのリードを守り切った千葉経済大附が終わってみれば62-31で勝利。それと同時に今年のU18日清食品トップリーグでの初勝利を飾った。
「自分たちより格上のチームと対戦させていただいて、千葉県県内で通用したことが全然通用しないということが分かった試合がいくつもありました。自分はまだまだなんだということを気付かされた、貴重な体験をさせてもらった大会でした」
このようにU18日清食品トップリーグを振り返ったのは、昭和学院戦でも18得点11リバウンドとダブルダブルの活躍を見せた坂田。大会を通しても1試合平均17.1点で得点ランキング6位、跳躍力を生かしたリバウンドでも9.3本と、並いるビックセンターがそろう大会の中で171センチながら8位に食い込んだ。
今夏はインターハイでベスト8。それでも、坂田自身は「自分の好きな方のドライブだとか、自分の得意なプレーしかできなかった」と、振り返る。そのため、U18日清食品トップリーグでは「何が通用するのか」と、自身の苦手なプレーにも果敢に挑んだという。
その一つが左からのドライブで、もともと得意としていた右からのドライブだけではなく、左からも積極的に仕掛けた。また、アウトサイドシュートにもこれまで以上に挑戦し、「まだまだではありますが、アウトサイドシュートは自分が思っていたより決まったと思うし、ドライブも思っている以上に行けた感じはありました」と、一定の手応えもつかんだ。
初速の速いドライブが印象的な坂田だが、ミニバス時代はアウトサイドでプレーしたものの、中学時代はチーム事情から5番ポジションでインサイドプレーが中心だったという。「個人的な感覚としてはアウトサイドのプレーの方が自分に合っているかなとは思います」と坂田。一方で、相手ディフェンスが自分よりも小さいときなどは、「マークが変わってミスマッチができたときなど、(相手が小さいと)インサイドを突けるので、そこは中学でやってきたことが生かせているので良かったです」とも言う。
「U18日清食品トップリーグを踏まえて、私は状況判断がまだ未熟だと感じました。どういうマークをされているのかの状況を把握し、アウトサイドか、インサイドかをしっかり判断した上で、プレーをしていけたらと思います」
数字でもしっかりと結果を残した千葉経大附の2年生エース。次なる戦いはウインターカップ。そのウインターカップでは、2年前に3ポイントシュートを主体に岐阜女子高校(岐阜)を準優勝へと導いた絈野夏海(東京医療保健大学2年)の勇姿が強く印象に残っているようで、「気持ちの強さ、シュートを必ず決めてくるところ。自分もチームの状況が悪いときに、しっかりシュートを決められるような選手になりたいなと思ってます」と、冬の舞台でのさらなる飛躍を誓っていた。
文=田島早苗