Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
今夏に開催が予定される東京オリンピックに向けて、5月14日から16日の3日間にわたり、3x3のテストイベントとなる『READY STEADY TOKYOーバスケットボール(3x3 バスケットボール)』(主催:東京2020組織委員会)が、五輪会場の⻘海アーバンスポーツパークで行われた。本イベントには事前のPCR検査など新型コロナウイルス感染症対策を取り、選手とスタッフ総勢230名が参加。選手は日本バスケットボール協会より派遣された今年度のオリンピック代表候補選手や、U23代表候補選手ら24名である。本番をシミュレーションした競技進行や、コロナ対策を施した会場動線、メディア対応など、7月24日から始まる本番を見すえて進められた。
また選手たちは1チーム4名にチーム分けをされ、14日と15日に予選および準々決勝を戦い、報道陣に公開された16日には準決勝と3位決定戦、決勝を行う予定だった。しかし、当日は朝から天気が悪く、準決勝第1試合でJAPAN A(⼩松昌弘/⿑藤洋介/永吉佑也/藤髙宗⼀郎)がJAPAN F(横地聖真/⼟家⼤輝/渡部琉/江原信太朗)に20−17で勝ったところで雨によりイベントは一時中断。
その後3位決定戦を中止し、天気の回復を待って準決勝第2試合が行われ、JAPAN B(保岡龍⽃/杉浦佑成/三⾕桂司朗/津屋⼀球)がJAPAN D(野崎由之/キング開/寺澤⼤夢/下川拓海)を21−16で下すまで進行されたが、決勝開始前に再び空模様は小雨へ。これにより決勝戦も中止となってイベントは終了した。なお会場は建設途中でまだコート天井に雨や日差しを遮るテントが張られておらず、わずかな雨でもコートコンディションが悪くなる事情もあった。今年7月初旬~中旬頃までに会場は完成するという。
イベントを終えてオリンピック代表候補の小松昌弘(TOKYO DIME.EXE)はミックスゾーンで報道陣に対して「(決勝が中止となり)報道の皆様も残念だったと思いますが天候はしょうがない部分もあります」とし「(オリンピック)当日はテントも張られて(雨が降っても)コートが濡れることなくプレーができると思います。ちょっと残念ではありましたが1試合でも皆さんの前でゲームができたことは、とても良かったです」とコメント。水入りになったものの、日本代表の姿を五輪会場で披露できたことをポジティブにとらえていた。
またBリーグのシーズンを終えたばかりの保岡龍⽃(秋田ノーザンハピネッツ/ BEEFMAN.EXE)も「最近(3x3は)体育館でしか試合ができていなかったので、屋外でプレーできることはとても良い経験になりました」と、イベントでの収穫を語った。そしてコロナ対策など競技の周辺環境については「ものすごく徹底をされていて、本当に選手達を守ってくださる環境があります」と話した。彼によると冷暖房の完備やアルコール消毒などはもちろん、チームに少なくとも1名スタッフがつき、タイムスケジュールの管理などもされていたという。この日も雨で日程が変わった中で「スケジュールが崩れたときでもアジャストしやすいような環境になっているのでとても助かっています」と、手厚いサポートに感謝した。
さらにコロナ禍でオリンピックの開催について様々な声が上がっている状況で、競技へ取り組む今の気持ちについて、言葉を選びながら次のように胸の内を明かしてくれた。
「今のところは(オリンピックが)開催される方向ですので、そこに向けてパフォーマンスをしっかりと準備をすることが自分たちのひとつの役割だと思っています。その中で中止になるということは、自分たちの判断ではできないので、まずはオリンピックにフォーカスをして準備をすることが大事だと考えています」
文=大橋裕之
写真=加藤誠夫