2021.11.04
11月1日、第97回天皇杯全日本バスケットボール選手権大会の3次ラウンドが行われ、滋賀レイクスターズがアルバルク東京と対戦した。
Bリーグレギュラーシーズンでは対戦のない組み合わせとなったこの一戦。滋賀が試合開始直後から素早いオフェンスで得点を積み重ね、21−20とリードして第1クォーターを終える。続く第2クォーターでは互いに20点を奪い、41−40で前半が終了。
わずかながらリードを保って後半へ突入するが、第4クォーターにディフェンスを攻略され、75-92で敗戦。中盤まで互角の戦いを繰り広げていただけに、悔しい黒星となった。
滋賀はこの試合でさまざまなディフェンスシステムを起用し、相手に揺さぶりをかけた。レギュラーシーズンで多用する3-2のゾーンディフェンスのほか、2-3のゾーン、1人はマンツーマンで、残る4人はゾーンで守るボックス・ワンというBリーグではあまり見られないシステムを採用。変幻自在のシステムで相手を惑わせ、ディフェンスでリズムをつかむことに成功した。
滋賀のルイス・ギルヘッドコーチは、試合後の会見でこれらのディフェンスシステムについて言及。「A東京のオフェンススタイルを変えたかった。彼らがオフェンスで快適な状況にならないよう努めた」と狙いを説明し、「スティールやタフショットを打たせたことで自分たちが走れるチャンスを作れたし、それがこの試合に勝つためのガソリン的な役割として必要だった」とコメント。Bリーグ随一の強豪に対してディフェンスで揺さぶったことに満足感を示した。
キャプテンとしてチームをまとめ、前線からの激しいプレッシャーでチームを勢いづかせる柏倉哲平も、「自分たちの持ち味であるディフェンスに意識を置いて取り組めたのは、すごく収穫になった」と評価。第4クォーターで相手の勢いに屈する形となったが、「この負けはチームとしても個人としてもすごくポジティブに捉えていて、これから強豪チームと当たるうえでいい経験になったと思う」と次なる戦いを見据えている。
滋賀は今週末の千葉ジェッツ戦を皮切りに、島根スサノオマジックやサンロッカーズ渋谷など強豪との戦いが待ち受けている。若きチームにとって厳しい試合となることが予想されるが、持ち味を発揮できれば勝機を見出せるはずだ。
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