2020.01.12

五輪イヤーの皇后杯で渡嘉敷来夢がMVP獲得「自分まだまだ伸びしろあります!」

試合後、笑顔を見せる渡嘉敷来夢 [写真]=伊藤 大允
バスケットボールキング編集部。これまで主に中学、高校、女子日本代表をカバーしてきた。また、どういうわけかあまり人が行かない土地での取材も多く、氷点下10度を下回るモンゴルを経験。Twitterのアカウントは @m_irie3

 さいたまスーパーアリーナで繰り広げられてきた「第95回天皇杯・第86回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」ファイナルラウンドは1月12日に最終日を迎え、女子決勝戦JX-ENEOSサンフラワーズvsデンソーアイリスが行われた。

 第1クォーター、髙田真希の3ポイントシュートでリードを奪ったデンソーだったが、その後、梅沢カディシャ樹奈のゴール下で逆転したJX-ENEOSは続けざまに宮澤夕貴がジャンプシュートを決めてリードを広げた。第2クォーターに入り、JX-ENEOSはさらにディフェンスの強度を高めた。それに呼応して宮澤、岡本彩也花の3ポイントシュート、渡嘉敷来夢のゴール下で得点を重ねてリードをさらに広げていった。

 後半に入ってもJX-ENEOSは自身のペースを崩さず試合を進めていく。デンソーはガードを3名入れるなど追撃態勢を作ろうとするがかなわず。最終スコアは83-53でJX-ENEOSが勝利。大会7連覇を達成するとともに通算24回目の優勝を果たした。

 JX-ENEOSには共同石油時代から「正月は皇后杯が終わってから」という伝統があり、それまでは新年のあいさつはNGとなっている。試合後の記者会見で渡嘉敷は「この大会が終わって、声を大にして『明けましておめでとうございます』と言えます。ここから2020年が始まるんだなという気持ちでいます」と笑顔で語った。

「無事に優勝できてよかったという気持ちでいっぱいです。相手チームのスコアラーである高田さんとマッチアップをする時間が長かったのですが、それに気合を入れすぎて。オフェンスの方は力入ったシュートだったり、あまり良いところはなかったのですが、しっかりと相手の中心選手を守れて良かったなと思います」

渡嘉敷はデンソーのエース髙田真希を徹底マーク [写真]=伊藤 大充


 今後に向けては「オフェンスに関してはもう少しできるんじゃないかなと思っています。今日の試合でもボールを受けた後、パスを出す人を探してしまってシュートを打たない場面がありました。なので、もっと余裕を持ってプレーできるようになりたい。今大会でも余裕があるといいプレーができていました」と課題を口にした。

 意外とも思えるかもしれないが、渡嘉敷は大会MVPを初めて受賞した。「(MVPは)ないと思っていたのでびっくりです。もちろんチームメイトのおかげで取れた賞、これに満足することなく頑張ろうと思います」と喜びを隠さなかった。

 さらに「自分まだまだ伸びしろがあると思うんです。中と外とのバランスを考えながらプレーできるように、もっともっとレベルアップして。そして日本代表の一員になれるように頑張ります」と、渡嘉敷は五輪イヤーとなる2020年の最初の大会を制して、さらなる成長に挑んでいく。

文=入江美紀雄

第95回天皇杯・第86回皇后杯のバックナンバー