2022.04.28
レバンガ北海道が株式会社フィナンシェのサービスを活用し、新たな一歩を踏み出した。その運用の鍵を握る「レバンガトークン」とは——。クラブのCEOを務める横田陽氏とセールス担当の池田壮輝氏に話をうかがった。
当時は現役選手だった同氏は2007年に前身のレラカムイ北海道へ加入したが、運営会社の経営難によりクラブ消滅の危機に遭った。それでも「バスケット界にとっても、北海道にクラブを残さなくてはいけない」との思いで立ち上がり、自らが新たな運営会社の選手兼代表となって2011年にレバンガ北海道を創設させた。
折茂氏の“男気”とも言える決断から11年。その間、バスケット界ではBリーグが開幕し、レバンガはトップレベルのB1での戦いを続けている。決してお世辞でも、決して大きな組織とは言えない。だが、クラブとしては5年連続で黒字化を達成し、ホームゲームの観客動員数は2017年からB1所属の18クラブ中4位、2位、2位と3シーズン連続で上位に位置している。
「苦しいときもたくさんの方々に支えていただいたおかげで、現在もトップリーグでプレーできていますし、クラブとしてもお客様との距離や接点を増やし続けてきた結果だと思っています。Bリーグ開幕以降もファンクラブやオンラインサロン、クラウドファンディングも含めていろんなサービスに取り組んできました」
代表取締役CEOの横田陽氏は、そう言ってこれまでの歩みを振り返る。そして2022年3月、クラブはさらなる発展へ向けて新たなチャレンジを発表した。それが株式会社『フィナンシェ』が運用するブロックチェーンを活用した「トークン」の新規発行だ。
トークンとは、言わばレバンガ北海道を応援・支援する“証”の役割を果たすデジタル上のアイテム。「レバンガトークン」を保有することでクラブ発の投票企画への参加やトークン保有者限定の特典への応募ができる。このコミュニティを介せば誰でもクラブ運営に関与することが可能となり、現時点ではSDGsや北海道の地域貢献活動へ寄与することも見据えているという。
「これまで以上にファン・ブースター、スポンサーの方々とのつながりを深めていくことを考えたときに、トークンを利用してクラブを共に創っていくことが一番皆さまのためになるのではないかと思いました。ファン・ブースターの方々に対しては、私どもが一方的に発信するのではなく、よりクラブの中へ参画していただいて何かを一緒に創っていくことに喜びを感じていただきたいという思いもあり、今回、フィナンシェ様のサービスを導入させていただきました」
トークンの発行に踏み切った横田CEOが強調するキーワードは、「共創」。2026年に発足する「新B1」のライセンス獲得へ向け、今後レバンガが目指すのは、トークンを利用してファン・ブースター、スポンサーと共に新たな体験を重ねながら創るクラブ運営だ。
現在、『FiNANCiE』のアプリ内で発行されているレバンガトークンは全9種類。支援金額が多いほど多くのトークンを獲得でき、「レバンガ選手とSDGsイベントに参加できる権利」や「1日限定 レバンガのスタッフになれる権利」などの特典が併せて用意されている。
1口10,000円から保有できるなかで、セールスディビジョン所属の池田壮輝氏が「今回の目玉」としてオススメするのが限定100口(100,000円)の「折茂武彦 引退記念NFT」だ。
「NFT」とは代替不可能なデジタルデータを指し、今回は6月18日に開催予定の引退試合からピックアップした折茂氏の現役ラストプレーを画像でNFT化。日本バスケ界のレジェンドのメモリアルな瞬間を唯一無二のデジタルデータとしてコレクションできるという特典となっている。
「我々もすべてを理解しているわけではないですし、一度で覚えるのは難しいと感じています。コミュニティ内ではサポートスタッフをトークンユーザーとして入れていますし、私たちも初めての経験ですので、その点においても皆さんと『共創』していきましょうという流れを作っています」(池田氏)
記念すべき初回のレバンガトークン販売期間は5月13日の22時までを予定しており、横田CEOは「まずは初回でご購入いただいたトークンホルダーとのコミュニティを確立させることが重要だと思っています」と述べる。具体的な施策はユーザーと共創していく方針を示しながらも、頭の中にはおぼろげに今後の青写真を描いているようだ。
「トークンホルダーの方に意見を言わせるだけ言わせて、結局実現しないと逆効果にもなり得えます。ですので、チームや仲間同士という意識を醸成していくことが本当に大切です。レバンガは常にファン・ブースター、スポンサーの方々と一緒に歩んできましたし、それがこのクラブの基盤になっています。今、応援していただいている方々が何を求めていて、今後クラブがどうなってほしいのか、そのためにはどのようなサービスが必要なのか。そのような点をうまく変換して、限られた人にだけではなくいろんな方々に認められるものとして表に出していけるかを重要視して運用を進めていきたいと思っております」
ステークホルダーであるファン・ブースター、スポンサーともっと距離を縮めてクラブの未来を創りたい。これが、折茂代表や横田CEOをはじめとするレバンガ北海道の願いだ。
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