2022.08.03

川崎ブレイブサンダースが昨季の事業成果を報告…売上は過去最高14.6億円、平均来場者数はリーグ2位

川崎ブレイブサンダースが2021-22シーズンの事業報告会を実施
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 8月3日、川崎ブレイブサンダースがオンラインで2021-22シーズンの事業報告会を実施し、元沢伸夫代表取締役社長が収支や事業トピックなどを説明した。

 2021年7月から2022年6月までの売上は過去最高を更新する14.6億円。昨対比134パーセントとなり、「大きく成長することができました」。営業利益は2.6億円の赤字だが、2020-21シーズンから約1億円ほど減っており、「(DeNA)参入5年目の今シーズンは黒字化へ動き出せる体制が実績的にも整ったと思います。売上をできる限り成長させながら、チームは優勝争いをして、黒字にもっていくことを当初から考えていました。それが実現できる時期になったと思います」と説明。売上の内訳としてスポンサー、チケット、物販、スクールとすべての部門で過去最高を更新した。

 昨シーズンの平均来場者数は1位の琉球ゴールデンキングスに次ぐ3,036人。2020-21シーズンは2,353人だったことから「復調傾向」だと捉えており、「昨シーズンは(新B1基準の平均)4,000人に届いていませんが、参入2年目の2019-20シーズンは4,732人。5,000人のキャパシティに対して来場者数を急増させることができたので、ウィズコロナの状況ではありますが、4,000人台に戻していくことを必達としたいと思っています」と話した。

 昨シーズンは人気ブランドの「WIND AND SEA」とコラボ。デザインはもちろん、選手を起用したプロモーション動画を制作するなど売り方にも工夫し、「プロスポーツ界全体においてはなかなかない大きな成果を出せたと思っています。約500万円の売上がありました。こういう仕掛けをどんどん展開していきたいと思います」とコメントした。

 また、バスケスクールが急拡大。2018年に30名だった生徒数が2022年は1,300人規模になり、相模原市、横須賀市、藤沢市、小田原市にも新たにスクールを開校した。その他、Bリーグ、Jリーグ全クラブの中で、最速でYouTube登録者数が10万人に突破。今後もデジタルに力を入れていくという。

 SDGsプロジェクト『&ONE』の活動報告も実施。同プロジェクトのオフィシャルパートーナーになった味の素株式会社とともに、SDGsの普及に努めてきた。

 今シーズンの方針として「Bリーグ チャンピオンシップ優勝」、「事業の黒字化(参入5年目)」、「365日KBT」の3つを掲げた。

「参入して5年目を一つの区切りにしたいと思っています。事業としては黒字化を達成すること。チームとしてはBリーグのタイトルを獲ること。5年間の第1フェーズを終えて、次のシーズンからは新アリーナを見据えた第2フェーズに入っていきたいと思っています。ジャンプアップ、クラブのブランドを上げる観点で、ぜひともチャンピオンシップのタイトルを獲得してほしいです」

 最後に新アリーナ構想について触れ、今シーズンから川崎市とどろきアリーナにVIPラウンジを新設することも明かした。

「着実に進捗しています。行政の土地ではなく、民間事業者の土地を候補に交渉している関係で、コロナなどを理由に一定の遅れが発生してしまいました。候補を2カ所に選定したのはすでに話したとおりです。地権者さんと土地の賃料を含めて、大まかな経済条件が合意に向かっていて、最終的な調整に入っています。8月、もしくは9月の早い段階で場所の確定に至りたいと思っています。様々なことをクリアにして、個人的な感覚として年内になんとか公式に発表したいと思っています。もう少しお時間をいただけるとありがたいです。新アリーナのテストマーケティング第1弾として、とどろきアリーナ2階席下付近にある大きなスペースを改修して、VIPラウンジとしてスポンサーやファンの皆さんに使っていただきたいと思っています。次のシーズンも一部改修して、現在のとどろきアリーナで、新アリーナを想定した様々な事業展開を進めていきたいと考えております」

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