2023.05.23

千葉Jに圧倒されSF敗退のA東京…安藤「点差以上のものがあった」

2日間の戦いについて「点差以上のものがあった」と語るA東京・安藤[写真]=B.LEAGUE
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 5月21日、船橋アリーナで「日本生命 B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2022-23」セミファイナルが開催され、アルバルク東京千葉ジェッツとの第2戦に臨んだ。

 第1戦に66-89と大差をつけられて落としているA東京。第1クォーター序盤には、アレックス・カークがインサイドで連続得点に成功しリードするも、同クォーター終盤には千葉Jのアウトサイドシュートを止めることができず逆転を許した。その後も、千葉Jに立て続けに得点を許したA東京は、29-50で試合を折り返すと、後半も千葉Jのペースに呑まれ62-93で敗戦。チャンピオンシップの舞台を後にすることとなった。

 試合終了後、安藤周人ザック・バランスキーがインタビューに応じている。

千葉J・原を『リーグ1のディフェンダー』と評したA東京・安藤[写真]=B.LEAGUE


 苦渋を飲んだ安藤は、「2日間通して点差以上のものがあったかなと思います。自分たちがプライドを持って戦い抜くことができなかった2日間かなと思います」と口にした。その理由については、「シーズンとおしてリーグ最少失点っていうのがうちの強みだと思うんですけど、この2試合として80点以上取られているっていうのは、今シーズンやってきたことができなかったと思います。そこに関してのプライドっていうのは、もっともっと持たないといけなかったと思います」と話した。

 この試合の戦い方については、「リバウンドからスポットアップスリーっていう場面が多かったと思うので、僕らウィング陣がもっともっとリバウンドに絡まないといけなかった。ビッグマンたちに任せすぎたのかなと思いました」と反省点を語った。オフェンスに関しては、「マッチアップした原さんは、リーグ1のディフェンダーだと思うし、フィジカルにやってくる選手。昨日止められたことによって、『このままじゃだめだし、このまま終わっちゃうと自分のなかで悔いが残る』と思ったので、今日はどんな体勢でもシュートは狙いにいこうって試合前に決めていました。自分のなかでは昨日の借りとは言わないですけど、昨日より攻め気を見せられたのでそこは良かったかなと思います」と悔いなくやり切れたと明かした。

 今シーズンの自身の活躍ぶりについて聞かれると、安藤は「本当にヘッドコーチには感謝したい」と話した。「彼のおかげで自分はこの1年間成長できたなって思うし、本当に自分の息子のように扱ってくれて、コミュニケーションをとりながら、好きなようにやらせてくれた。自分がこうやりたいと言えば、別に嫌な顔せず『やってみて、もしも駄目だったらこうしてみよう』とか本当にいろんなコミュニケーション取れたかなと思いますし、自分のなかでも成長したなと感じられる1年だったので本当にコーチには感謝したいと思います」と今シーズン就任したデイニアス・アドマイティスHCとの信頼関係についても語った。

シーズン途中からキャプテンを務めたA東京・バランスキー[写真]=B.LEAGUE


 また、バランスキーはこの2日間の戦いについて、「いるメンバーでしっかりとやれることは全部やったのかなと思います」と語ったうえで、「もっとうまくやらなきゃいけない部分も結構あったんですけど、本当にみんな言い訳せず、先週の島根戦に勝ち切って、こうやってセミファイルに進んだことはすごい誇りに思うし、チームで最後までやれることをやり抜いたなとは思ってます」と口にした。

 試合内容については、「千葉さんは全員がすごく得点が取れるチームで、昨日も全員がシュートすごい入って、リバウンドも取られてしまいました。自分たちが良いディフェンスしても、相手にリバウンドを2〜3本やられて最終的に決められて、勢いを持って行かれ、全員が波に乗ってしまったのが自分たちの責任だと思います。自分たちがミーティングで抑えようというポイントを、ゲームを通してしっかり抑えることができなかったのが、相手を乗せてしまった原因なのかなと思います」と語ったバランスキー。

 千葉Jについては、「今年は40分間崩れないチームだったのかなと思います。今まで何年も対戦してきたなかで、こっちがでディフェンスで抑えれば相手が勝手に崩れてしまう試合が何個かあったと思うんですけど、今年はそういう場面が1個も多分なくて。自分たちがどれだけ良いディフェンスして、リードしてたとしても相手は焦らないし、崩れないし。ディフェンスとリバウンドが本当に千葉さん徹底したシーズンだったのかなと思います」と評価した。

 田中大貴がケガで不在のなか、シーズン途中からキャプテンを務めたことについては、「キャプテンはずっと大貴で、いないなか僕が代わりにやっていただけなので」としながらも、「大貴とかがケガで抜けて、周人もライアンもみんなすごいリーダーシップ発揮してくれて、まとめるようなこともあんまりなかったですし、自然とみんなまとまるようになりました。そういう1人ひとりのリーダーシップだったり、チームのためにというエナジーがチームを良い方向に導いてくれたのかなと思います」と結束力がより一段と高まったシーズンを振り返った。また、シーズン途中加入した岡本飛竜については「毎回練習もそうですし、試合中もエナジー、元気をみんなに与えてくれています」と話した。

 絶対的エースでありキャプテン田中の不在や相次ぐケガ人など苦難のシーズンとなったA東京。それでも、若手の台頭や結束力の強化で一段とチームが成熟した1年となった。来シーズン、完全体となったA東京がどこまで駒を進めるのか期待したい。

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