2023.12.30

福岡第一の崎濱秀斗が自身の将来に言及…「NCAAディビジョン1の上位校に進みたい」

来年の4月に渡米が決まっている福岡第一の崎濱秀斗 [写真]=バスケットボールキング
バスケットボールキング編集部。これまで主に中学、高校、女子日本代表をカバーしてきた。また、どういうわけかあまり人が行かない土地での取材も多く、氷点下10度を下回るモンゴルを経験。Twitterのアカウントは @m_irie3

 12月29日に東京体育館で「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会」男子決勝が行われ、福岡大学附属大濠高校(福岡県)と福岡第一高校(福岡県)が対戦。試合は、ティップオフ直後からペースを握った福岡第一が福大大濠の反撃を退け勝利。冬の頂点に上りつめた。

 優勝へのポイントゲームとなった準々決勝の東山戦で逆転3ポイントシュートを決めたのが崎濱秀斗。9月に左足骨折という大ケガを負いながら12月上旬に本格復帰すると、今大会では大事な場面でシュートを決め続け、4年ぶり5回目のウインターカップ制覇に貢献した。

 表彰式のあとに行われたメディア対応において、崎濱(秀)が自身の進路について言及。すでに発表されているとおり崎濱(秀)はスラムダンク奨学金の奨学生として、来年の4月に渡米が決まっている。

 崎濱(秀)がアメリカ行きを意識したのは中学3年のとき、新型コロナウイルス感染症の影響で普段の生活が制限をされていた中、たまたま見ていたネット動画に安藤誓哉島根スサノオマジック)が出てきたのがきっかけだという。安藤は明治大学に所属していたが、3年生を終えた時点でバスケ部を離れカナダのプロリーグに挑戦していたのだが、その動画を崎濱(秀)が見て、アメリカでプレーすることを意識し始めた。

 福岡第一進学後もその気持は覚めることがなく、「一度アメリカでプレーしてみたい」と井手口孝コーチを通じてTokyo Samuraiにコンタクトを取り、アメリカでプレーするチャンスを得た。

「ディフェンスは日本人のほうがうまく感じますけど、身体能力やシュート力は日本と大違いだと感じました。それについては(アメリカに)行く前に自分で高めておかなければいけないところだと思ってます」

 崎濱(秀)はアメリカでの第一印象をこのように語った。留学では欠かせない英語については、これも中学3年生のときからオンライン英会話を受講してきた。

「自分は英単語を覚えて、文法は気にしないで、ひたすら英会話をして、話して話してというスタイルです」

 4月になると崎濱(秀)は渡米、渡邊雄太(フェニックス・サンズ)がジョージ・ワシントン大学前に通ったプレップスクールのセントトーマスモアスクールでの生活がスタートする。ここで2カ月過ごしたあと、その後はIMGアカデミーでワークアウトに参加。そして9月から新学期がスタートし、バスケの練習、英語の勉強をして、大学からのオファーを待つことになる。

「今の目標はNCAAディビジョン1の大学に進むことです。ここには結構チームがあるのですが、絶対に100位以内大学に進みたいと思っています。NBAに近いレベルでプレーしたい気持ちがあるので、どこに学校に行くかというよりも上位でプレーしたいという気持ちがあります」

 NBAと口にしたものの、実際にそれを具体的に目標にできる立場ではないと崎濱(秀)は冷静に自分を見つめている。それでもNCAAディビジョン1の上位校でプレーして活躍することができれば、富永啓生(ネブラスカ大学)のようにNBA挑戦への道が拓けるかもしれない。崎濱(秀)の今後に目が離せない。

文=入江美紀雄

BASKETBALLKING VIDEO