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「パリ2024オリンピック」の最中ではあるが、日本では8月4日から「令和6年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が開幕する。福岡を舞台に約1週間にわたって開催。ここでは組み合わせをもとに女子を展望していきたい。
文=田島早苗
第1シードは昨年、インターハイを連覇した京都精華学園高校(京都府)。今年は堀内桜花(シャンソン化粧品シャンソンVマジック)、八木悠香(ENEOSサンフララーズ)らが卒業したものの、林咲良、橋本芽依、桃井優ら3年生のアウトサイド陣に勝負強さがあり、インサイドのユサフ ボランレ(3年)も着実に力を付けている。バックアップメンバーも多く、6月の近畿大会でも大勝こそないものの、『負けない強さ』を発揮した。それだけに、3連覇のチャンスは大いにあるといえるだろう。
この京都精華学園が属する左上ブロックには強豪校がズラリとそろう。筆頭は桜花学園高校(愛知県)で、今年は深津唯生、白石弥桜、阿部心愛の3年生が中心。加えて金澤杏(2年)、竹内みや(1年)と、下級生たちもチームに活力を与える。中学時代から全国大会で活躍してきた選手やアンダーカテゴリーの日本代表選手など経験も豊富。インターハイでは2年間優勝から遠ざかっているため、福岡を歓喜の場としたい。なお、京都精華と桜花学園は互いに勝ち上がれば3回戦での対戦となる。
左下は九州大会覇者の精華女子高校(福岡県)が一歩リードしている。U17女子日本代表としてU17女子ワールドカップでも主軸を担った清藤優衣をはじめ、オールラウンダーの下川蒼乃やガードの米森奈々心ら3年生を軸に安定した力を発揮。地元開催のインターハイで気合も十分だ。その精華女子を追うのは北信越チャンピオンの鵬学園高校(石川県)、関東大会準優勝の昭和学院高校(千葉県)か。昭和学院もU17女子日本代表の山下笑伶奈を擁しており、3年ぶりとなるインターハイで大暴れしたい。また、1、2年生チームで初出場となる比治山女子高校(広島県)の戦いぶりにも期待がかかる。
右上ブロックは、北海道を制した日本航空北海道が第3シードに。昨年から経験を積んできた2年生が攻防において起点となるが、中でも180センチの庵原有紗(2年)は、U17女子日本代表メンバーであり、チームのポイントゲッター。オールラウンドな動きでチームを引っ張っている。インターハイは、地元開催となった昨年の北海道大会に続いて2度目とまだ若いチームだが、ベスト8へと駆け上がる力は十分に持ち合わせているだろう。
このブロックで有力となるのは地元福岡県代表の東海大学付属福岡高校や関東大会優勝の日本航空高校(山梨)。日本航空は下級生の頃から主力を担ってきた選手たちが3年生となり勝負の年。インサイド、アウトサイドとどこからでも得点可能な布陣となっている。さららに沖縄県代表の石川高校は、すでに昨年のウインターカップは出場を果たしているが、インターハイは初出場。機動力を武器に一戦必勝で戦う。
右下ブロックは、東海大会優勝の岐阜女子高校(岐阜県)を中心に展開されるだろう。186センチのディヤイ ネイ(3年)のリング下でのプレーや3ポイントシュートを得意とする安藤美優(3年)などインサイドとアウトサイドとバランスよく攻撃を仕掛ける。強固なディフェンスも特長の岐阜女子は、2017年以来の優勝を狙う。
京都精華が連覇を伸ばすのか、桜花学園、岐阜女子と東海の強豪が夏を制するのか、またはダークホースとなるチームが現れるのか。今年の女子も先の読めない混戦となりそうだ。