Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
8月4日から9日にかけ、福岡市総合体育館(照葉積水ハウスアリーナ)をメイン会場に行われる「「令和6年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。夏の高校日本一を決める大舞台の開幕を直前に控え、男子の部をブロックごとに展望する。
文=小沼克年
左上ブロックは、第1シードの福岡大学附属大濠高等校(福岡県)がリードしている。同校は4年ぶりの出場。しかし、2023年は下級生主体のチームでウインターカップ準優勝と好成績を収めた。昨年のスタメン4人を擁するなか、優勝へ導くのは湧川裕斗と渡邉伶音(ともに3年)だ。得点源の1人である湧川はキャプテンとして、206センチの長身でインサイドを支える渡邉は大黒柱として強いリーダーシップを発揮できるか。
左下ブロックには強豪校がズラリと並ぶ激戦区となった。シード校は東海大会の覇者・美濃加茂高校(岐阜県)と北信越王者の開志国際高校(新潟県)。この2チームに加え、2連覇がかかる日本航空高校(山梨県)、大阪府1位の阪南大学高校などもベスト4進出へ険しい道のりが待っている。この4校は美濃加茂のエブナ フェイバー、開志国際のネブフィ ケルビン シェミリー(ともに3年)ら強力な留学生を擁するチームでもあり、インサイドの要が本来のパフォーマンスを発揮することも突破へのポイントになりそうだ。
東海大学付属諏訪高校(長野県)vs日本航空、阪南大vs仙台大学附属明成高校(宮城県)、桜丘高校(愛知県)vs羽黒高校(山形県)、北陸学院高校(石川県)vs正智深谷高校(埼玉県)など、1回戦の好カードも目白押しだ。第4シードから優勝を目指す美濃加茂だが、初戦が昨夏の1回戦で敗れた北陸学院になる可能性もある。3回戦では優勝候補同士の開志国際と日本航空が対峙することも濃厚で、昨年の準決勝で日本航空に敗れた開志国際は雪辱に燃える。
次に右上のブロックを見てみよう。第3シードの東山高校(京都府)が4強入りの最有力候補だ。昨年の夏は、あと1勝で初優勝を逃した。ウインターカップではベスト8で敗退となり、今年はその悔しさをコートで味わった瀬川琉久(3年)と佐藤凪(2年)が攻撃の中心。抜群のオフェンススキルを誇る瀬川は今大会ナンバー1プレーヤーと言っても過言ではなく、華麗なプレーで会場を沸かせてくれるだろう。脇を固める松島慎弥、南川陸斗(ともに3年)のフォワード陣も悲願達成へのキーマンに挙げられる。
右下のブロックは、関東大会で優勝した八王子学園八王子高校(東京都)が第2シードに入った。堅守速攻を武器に優勝を狙う同校は、U18日本代表にも選出された十返翔里(3年)が絶対的エース。初戦から競り合いが予想されるが、十返が昨年から一皮剥けた活躍でチームを高みへ引き上げられるか注目したい。
八王子学園八王子の行手を阻むのは、藤枝明誠高校(静岡県)と福岡第一高校(福岡県)か。中でも福岡第一からは目が離せない。3年連続の出場となるが、今年は福大大濠の牙城を崩せず「開催地枠」での出場。とはいえ、優勝候補の一角であることは変わりなく、このブロックを勝ち抜く可能性は大いにある。そのカギは、40分間を通して“日本一の堅守速攻”を披露できるかどうかだ。
地元の大声援を背に、福大大濠と福岡第一が決勝の舞台に辿り着くか。それとも、別のライバル校が勝ちあがり夏の日本一を手にするか。パリオリンピックにも負けない熱き戦いが、いよいよスタートする。