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バスケどころ、福岡市で開催される「令和6年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が8月4日に開幕。北部九州インターハイで大会を盛り上げる有力チームを紹介していく。
文=小沼克年
今年の福岡第一高校は、夏の県予選大会で3年ぶりに優勝を逃した。例年であれば1校しか出場権が与えられないインターハイには出場できない。しかし、2024年の舞台は福岡県。県1位のチームに与えられる出場枠とは別に設けられる「開催地枠」で本戦への切符を手にした。
チームは昨年の主力組が抜け、新たな顔ぶれとなった。刻となるガード陣には、双子の宮本聡と耀、崎濱秀寿といった170センチの2年生たちが並ぶ。この3人とともに試合を組み立て、得点面でもチームを引っ張るのはキャプテンの八田滉仁(3年)。八田は「自分たちはガード陣が小さいので、ディフェンスはゾーンを敷くことが増えていますし、もっと運動量を増やしていかないといけないです」と、今年のチームについて言及する。
ウイング陣では184センチの宇田ザイオン(3年)、パワーフォワードのポジションでは190センチ台の石井一輝(3年)と藤田悠暉(2年)が主軸となり、この3選手のパフォーマンスも夏の日本一奪還へのポイントに挙げられる。唯一昨年から先発を担うサー シェッハ(3年)は、前回のウインターカップで合計20ブロックをマークした頼れる存在。今年のインターハイ予選や九州大会ではケガの影響で出場していないが、インターハイ本戦ではコートに立ち、相手の脅威となるだろう。
昨年、チームの絶対的エースに君臨した崎濱秀斗のような選手はいない。福岡第一が頂点に立つためのカギは、いかに失点を抑えてロースコアゲームを勝ちきれるかになりそうだ。
「以前は100点ゲームで負けていた」(井手口孝コーチ)と福岡大学附属大濠高校にも、インターハイ予選では61-71、九州大会決勝で再び対戦した際は54-69と失点はある程度抑えることができた。本戦までにさらに堅守を磨き、トーナメントでも1試合ごとに成長することができれば、2022年以来5度目のインターハイ制覇が見えてくる。
日本一を成し遂げた昨年のウインターカップも決して優勝候補筆頭ではなかった。それでも、部員100名を超えるチーム力で困難を乗り越え、頂点に立った。今回の夏は地元・福岡の後押しもある。狙うは昨冬の再現、いや、それを超えるような快進撃だ。