2023.07.31

代表選考に頭を悩ませるトム・ホーバスHC「みんなチームに入りたい気持ちが強い」

囲み取材に応じたホーバスHC[写真]=バスケットボールキング
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 7月30日、「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」へ向けた直前合宿を行なっている男子日本代表(FIBAランキング36位)が公開練習を実施。トム・ホーバスヘッドコーチが囲み取材に応じた。

 日本代表はここまで、チャイニーズ・タイペイとの強化試合に2連勝。そして、7月22日・23日の韓国遠征では1勝1敗となった。「すごくいい経験になったかなと思います。韓国のバスケットスタイルは結構フィジカルで1試合目の第1クォーターではそのフィジカルに負けましたが、その後は頑張ったと思います。アウェーゲームですごくいいチームになりました」。

 ホーバスHCは今のチームにとって一番ベストなディフェンスを見極めている最中だと話し、「チャイニーズ・タイペイ戦で良かったディフェンスは、韓国戦でそんなに通用しなかったです。あとゾーンディフェンスをもう少し綺麗にしたい。スペーシングやタイミングをもう少し良くしたいです」と改善点についても言及した。

 また、今回の合宿から合流した渡邊雄太(フェニックス・サンズ)について「いろいろなオプションや、ディフェンスもオフェンスも彼は勉強中です」と話す指揮官は、「今残っているメンバーはもう6週間くらいトライアウトをしているので、14人ともインテンシティーがすごく高い。みんながチームに入りたい気持ちが強くて、雄太もビックリしたと思います」と語った。

「彼は負けたくない気持ちがすごく強い」とホーバスHCが評価する渡邊は、早くもチームにいい影響を与えているという。「彼は本当にリーダーですよ。みんなが彼に質問する。でも逆に彼は今うちのバスケットを勉強中だからいろいろ話していて、そういうコミュニケーションは本当にいいと思います」。

 さらに、渡邊のプレー面については、「彼はストレッチ4のポジションがメインですが、3番もやる可能性がある。5アウトをやるときはストレッチ4がカギです。彼には3ポイントのチャンスがあると思うので、そこは本当に大きいです。昨日今日も(シュートが)結構入ってます」と、カギとなるパワーフォワードを中心にスモールフォワードでも起用する可能性を示した。

 現在は本大会初戦のドイツ戦に照準を合わせ、スカウティングや練習を行なっているという。強化試合も残り5試合となったが、12人のロスターを確定させるタイミングについては頭を悩ませているようだ。

「ニュージーランドとアンゴラ戦が終わってから、もう一回考えると思います。今の15人はコンペティション(競争)が高くていいのですが、これが長い期間になると少しおかしくなる。だから12人に早く絞った方がいい。そこからみんな少し落ちついて、自分のリズムを作れる。まだ決まってないけど、フランス戦か、もしくはスロベニア戦の前かもしれないです」

 目前に迫るニュージーランドとの2連戦については、「新しいオフェンスの動きや、ディフェンスも新しい動きをやりたいです。韓国よりもランキングが高くて大きいチームですが、間違いなく勝ちたいです」と意気込みは十分だ。

「僕はいつも選手たちに言うけど、日本のファンの前で試合ができるチャンスはたくさんないです。もう毎秒、40分間感謝して、日本のためにベストを出して、綺麗なバスケットを見せたいです」

 男子日本代表は8月2日と4日にそれぞれニュージーランド、15日にアンゴラ、17日にフランス、19日にスロベニア代表と強化試合を行い、8月25日に開幕するワールドカップへ挑む。

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