Bリーグ公認応援番組
『B MY HERO!』
2023年は卯年。2022-23シーズンのエントリー選手では、36名が卯年生まれの『年女』となる(アーリーエントリー含む)。
その一人がトヨタ自動車アンテロープスの山本麻衣だ。昨シーズンは、トヨタ自動車のWリーグ2連覇に大きく貢献し、プレーオフMVPを獲得。3ポイントシュートや1対1のスキルに優れる攻撃型のポイントガードである。
ミニバス、中学、高校と3カテゴリーで日本一を経験し、世代のトップを走ってきた山本は、桜花学園高校(愛知県)卒業後、トヨタ自動車に入団。今シーズンで5シーズン目となり、ここまで12試合を戦い、全試合でスターターとして出場。一試合平均得点は10.4得点、アシストでは4.1本という数字を残している。ディフェンスもタフな動きで貢献するなど、今やチームにとっては欠かすことのできない存在だ。
また、日本代表では2019年に「FIBA 3x3 U23 ワールドカップ2019」で優勝と大会MVPを獲得するなど、3x3で実力を発揮。東京オリンピックにも3x3女子日本代表として出場した。そして昨年秋には5人制の女子日本代表の一員として「FIBA女子ワールドカップ2022」に初参戦。世界のトップ選手を相手に奮闘した。
そんな山本にとって2023年最初の試合は1月2日のアイシンウィングス戦。77-51で勝利し、「チーム全員で勝ち切ることができ、いいスタートが切れたので良かったです」と、笑顔を見せる。
だが、この試合は、山本自身は無得点だったため、「まだスタートできてないですね」と苦笑いも。翌日の2戦目でも3得点にとどまったが、続く東京羽田ヴィッキーズとの試合では、1戦目で3ポイントシュート6本を沈めて18得点をマークするなど、昨年と変わらず高い得点力を発揮した。
チームは12月中旬に行われた皇后杯で、優勝を目指していたものの準々決勝で敗退。そこからミーティングを重ね、「自分たちがやってきたことは間違えていなかったけれど、それが試合で発揮できなかったという再確認をしました。練習の取り組み方など、全員で意識しながら変えていこうとなりました」と、山本は言う。実際のプレーに関しては、「ディフェンスの強度をもっと上げることと、ボックスアウトの徹底」をチームで意識してきたそうだ。
山本個人としても、「自分が点数を取るだけではなく、周りをしっかりと見ることができるように。判断良くできるようしようと思ってゲームに入っています」と、意気込む。
2023年はWリーグ3連覇や2024年のパリ・オリンピックにもつながる大事な年。
「いろいろなことにチャレンジするのは今まで通りですが、それをしっかり成し遂げられるように。小さいことから毎日コツコツとやっていきたいと思います」と、山本。
最後に、干支であるウサギを引き合いにして『新年の誓い』をお願いすると、一瞬悩んだのちに、このような言葉で締めてくれた。
「苦しいときもあると思うけれど、ウサギのようにぴょんぴょんと課題を克服して、しっかり自分が成長できるような一年にしたいと思います」
文=田島早苗