2017.07.23

日本代表が3連覇を目指す「FIBA女子アジアカップ」本日開幕

2015年中国大会で2連覇を達成した女子日本代表 [写真]=fiba.com
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 7月23日から29日の日程で、「FIBA女子アジアカップ」がインド・バンガロールにおいて開催される。過去2大会連続でアジアチャンピオンに輝いている女子代表にとっては3連覇のかかる大会だ。また、ディビジョンAの上位4チームが、2018年にスペインで開催される「FIBA女子ワールドカップ2018」の出場権を獲得することになっている。

 日本代表にとって気になるファクターがある。1つは日本のエースセンターであり攻防の要である渡嘉敷来夢(WNBAシアトル・ストーム)が、アメリカでの活動を優先するため今大会への出場を取りやめたこと。さらに今回からオセアニア地区のチームがアジアカップに出場することとなり、オーストラリアと戦うことになったことだ。ちなみにオーストラリアは昨年のリオオリンピックで5位入賞、2006年のFIBA女子世界選手権(現女子ワールドカップ)ブラジル大会では金メダルを獲得した世界の強豪。また、日本とはオリンピック、世界選手権で8度対戦し、勝敗は7勝1敗とオーストラリアが大きくリードしている。

 これらの不安要素に対し、「日本の目標は大会3連覇」と、キャプテンの吉田亜沙美(JX-ENEOSサンフラワーズ)にまったくブレが感じられない。「メンバーは大きく入れ替わりましたが、若手メンバーがアメリカ、ヨーロッパ遠征、さらに強化合宿で戦力になるめどが立ちました。スターターとベンチメンバーとの力の差も縮まっており、昨年のリオオリンピックの時より強くなった印象を持っています」と、7月8日~9日、愛知県刈谷市で行われたオランダ代表との親善試合の後、吉田はチームの手ごたえをこのように語った。

女子日本代表の絶対的司令塔、吉田亜沙美

 また、インサイド陣を束ねる存在となる大﨑佑圭(JX-ENEOSサンフラワーズ)は、渡嘉敷不在の状況を「これが突然タク(渡嘉敷)がいなくなったら困ります。でも今シーズンは最初から(渡嘉敷が)合流していない中でチーム作りをしてきたので、特段慌てることではありません」と、意に介さない。「アジアカップでは相手に合わせるのではなく、自分のプレーを貫きたいと思っています。オーストラリアのようにサイズのある選手とマッチアップすると、どうしても外角からシュートを狙ったりドライブを仕掛けることに頭が行きがちですが、今回はいつものようにローポストでポジションを取り、そこにボールを入れてもらって展開できるように心がけます」と、大﨑は自然体を強調する。

 内外のキープレーヤーであり、長年、女子代表を牽引してきた存在である2人の言葉には不安というニュアンスは感じられなかった。オーストラリアのほかにも中国、韓国、チャイニーズ・タイペイが侮れない存在であることは事実。これらのチームとの戦いを乗り越えていくことで、女子代表のチーム力は確実に上がっていき、来年の女子ワールドカップ、さらには2020年の東京オリンピックでのメダル獲得への道筋がさらに明確になるはず。女子代表の活躍に期待しよう。日本は初戦でフィリピンと対戦。ティップオフは現地時間13時15分(日本時間16時45分)の予定だ。

女子日本代表メンバー
#0 長岡萌映子(トヨタ自動車 アンテロープス)
#1 藤岡麻菜美(JX-ENEOSサンフラワーズ)
#6 大﨑佑圭(JX-ENEOSサンフラワーズ)
#7 水島沙紀(トヨタ自動車 アンテロープス)
#8 髙田真希(デンソー アイリス)
#12 吉田亜沙美(JX-ENEOSサンフラワーズ)
#13 町田瑠唯(富士通 レッドウェーブ)
#20 近藤 楓(トヨタ自動車 アンテロープス)
#22 河村美幸(シャンソン化粧品 シャンソンVマジック)
#30 馬瓜エブリン(トヨタ自動車 アンテロープス)
#39 赤穂さくら(デンソー アイリス)
#52 宮澤夕貴(JX-ENEOSサンフラワーズ)

FIBA女子アジアカップ2017 大会概要
日程:2017年7月23日(日)~7月29日(土)
開催地:インド・バンガロール
会場:Kanteerava Indoor Stadium

☆出場チーム15チーム
【ディビジョンA】8チーム
グループA:ニュージーランド、チャイニーズ・タイペイ、北朝鮮、中国
グループB:韓国、フィリピン、日本、オーストラリア

【ディビジョンB】7チーム
グループA:スリランカ、インド、ウズベキスタン
グループB:レバノン、シンガポール、カザフスタン、フィジー

FIBA女子アジアカップ2017 JBA大会特設サイト
【URL】http://fibaasiacup2017-women.japanbasketball.jp/
FIBA女子アジアカップ2017 FIBA大会公式サイト
【URL】http://www.fiba.com/womensasiacup/2017/
■テレビ放送 フジテレビONE TWO NEXT(CS放送)
http://otn.fujitv.co.jp/b_hp/917200134.html
■動画配信 DAZN(ダ・ゾーン)
https://www.dazn.com/ja-JP

今回の日本代表をリードする左から髙田真希吉田亜沙美大﨑佑圭

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