2019.09.02

ハイファイブキッズが日本代表戦に登場! W杯、東京五輪を控える選手にエール

ハイタッチや記念撮影を通じて日本代表選手と触れ合った [写真]=伊藤 大充

 さいたまスーパーアリーナで8月24日に開催された「バスケットボール日本代表国際試合International Basketball Games 2019」および「バスケットボール女子日本代表国際強化試合2019 三井不動産カップ」において、前回の水戸大会に引き続き「三井不動産 Presents ハイファイブキッズ」が実施された。参加した小学生はそれぞれに緊張や興奮の表情を浮かべながら、代表選手を出迎える大役を果たした。

 当日、受付開始の12時30分を待たずして、参加者は続々と会場に到着。まずは男子の日本vsドイツ戦で大役を務める子どもたちが控え室でおそろいのTシャツとハーフパンツに着替え、担当者からの説明に真剣な面持ちで耳を傾けた。担当者の1人が子どもたちをリラックスさせようと絶えず語りかけるが、晴れの舞台とあって緊張の色は隠せない。

[写真]=伊藤 大充

 試合開始50分前の14時10分、子どもたちは出番に備えてアリーナに入り、コートサイドで待機。18355人もの大観衆が集まった独特の雰囲気に、そわそわと落ち着かない素振りを見せる子もいれば、ワクワクしたように笑みがこぼれる子も見られた。その1人、2年生の細貝琉斗(ほそかい・るうと)君は過去にもバスケ観戦の経験があるという。「お母さんがバスケをやってたので、僕もやってみたい」と語る細貝君は、「テレビで見た八村(塁/ワシントン・ウィザーズ)選手や渡邊(雄太/メンフィス・グリズリーズ)選手とハイタッチするのが楽しみです」と目を輝かせていた。

 そしてついに出番。コートの角からセンターサークル方向に2列に並んだ子どもたちは、先に入場した日本の選手に対し、目いっぱいに腕を伸ばしてハイタッチを交わす。続けてドイツの選手もハイタッチで迎え、1回目のハイタッチを無事に終えた。

[写真]=伊藤 大充

 コートエンドに戻り、試合開始直前に訪れる2度目の出番に備える子どもたち。目の前では日本の選手のアップが行われており、テレビでよく見ている選手たちの一挙手一投足を目で追い続ける子も見受けられた。選手のアップが終わると、時計の針は14時55分、2回目のハイタッチの時間を指していた。コート中央へ移動した子どもたちはセンターラインをはさむ形で2列に並び、日本、ドイツの順に2度目のハイタッチ。ここで男子戦の参加者はお役御免となった。

 神奈川県川崎市から参加した5年生の阿久津美晴(あくつ・みはる)さんは、1回目のハイタッチでは「選手が背が高くて、ハイタッチできない人もいた」と残念がったが、「2回目は選手が手を下げてくれて、笑顔でハイタッチしてくれました」とうれしそうに振り返った。間もなく始まるワールドカップに向けては、「たくさんダンクシュートを決めてください」と八村選手や渡邊選手らにエール。「また日本代表の試合を見に行きたいです」と希望に胸をふくらませた様子だった。

 それから2時間ほどが過ぎ、日本はドイツを相手に劇的勝利。その男子戦の興奮もつかの間、17時には女子代表戦、日本vsチャイニーズ・タイペイ戦でハイタッチを行う子どもたちが集合。男子戦では男子児童の割合が高かったが、ここでは女子児童が多数を占めた。

 男子戦の際と同様、子どもたちは用意されたTシャツとハーフパンツに身を包み、一連の流れについて担当者から説明を受ける。その表情はやはり、どこか緊張がにじみ出ている。その中で、ワクワクした気持ちが表情やしぐさに垣間見えていたのがともに6年生の高辻七菜子(たかつじ・ななこ)さん、箱石彩夏(はこいし・あやか)さん。学校の友達同士という心強さもあってか、2人そろって柔らかい笑みものぞかせていた。ミニバスチームに所属している2人はWリーグやBリーグの試合を見に行くことも多いらしく、高辻さんが本川紗奈生選手(シャンソン化粧品 シャンソンVマジック)、箱石さんが町田瑠唯選手(富士通 レッドウェーブ)のファン。ワクワクした気持ちは、憧れの選手を間近で見られる喜びからきていたようだ。1回目のハイタッチを終え、2回目に向けてコートエンドで待機している間も、2人はアップする選手の姿をしっかりと目に焼きつけていた。

[写真]=伊藤 大充

 その後、2回目のハイタッチで無事に役目を果たし終えた2人は「うれしかった」と声をそろえた。1年後の東京オリンピックは、このさいたまスーパーアリーナが舞台。「1つでも多く勝てるようにがんばってください」と、これからも女子日本代表を応援していきたいとのことだ。

 また、4月からミニバスチームに所属している4年生の星陽奈太(ほし・ひなた)君もBリーグの試合は観戦したことがあるというが、今回のような大きな試合会場や女子の試合は初めて。選手の体の大きさには驚きを見せつつも「すごく楽しかったです」と語ってくれた。5年生の沖舘いろは(おきだて・いろは)さんはバスケの経験がなく、試合観戦も初めてだったが、「最初は緊張したけど、ハイタッチした瞬間に緊張が解けた。選手のハイタッチはやさしかったです」とのこと。来年のオリンピックに臨む選手には「がんばって勝ってほしいです」と大きな期待を寄せていた。

[写真]=伊藤 大充

 来年にはオリンピック会場となるコートに立ち、選手に直接エールを送る貴重な体験をした子どもたち。夏休みの終わりに作ったこの素敵な思い出を胸に、これからもきっと日本のバスケを熱心に応援してくれるだろう。

文=吉川哲彦

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