2023.07.17

U16女子アジア選手権で経験を積んだ後藤音羽…ドライブは通用も「フィニッシュが課題」

国際大会ならではの経験を積んだ後藤[写真]=fiba.com
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 7月16日、ヨルダンで「FIBA U16女子アジア選手権大会2023」の決勝戦が開催され、U16女子日本代表はU16オーストラリア代表と対戦した。

 6大会連続で決勝に進出した女子U16日本代表は、前回大会チャンピオンであるオーストラリアと決勝で激突。序盤から互角の戦いが続き、39-37で試合を折り返した日本だったが、第3クォーターではチームの得点が伸び悩み、52-54で最終クォーターへ突入。勝負の第4クォーターでは開始から日本が猛攻を仕掛け、一時はリードを奪い返したものの、終盤には12-0のランを作られ、最後は74-80で惜敗した。

 18回ものリードチェンジを繰り返す激闘に惜しくも敗れ、2011年以来の優勝には一歩届かなかった。それでも、後藤音羽(浜松開誠館高校2年)は、この試合で18得点4リバウンド4アシスト1スティールと活躍。今大会の5試合では平均13.8得点4.4リバウンド2.0アシスト2.2スティールをマークし、日本の準優勝に大きく貢献した。

 後藤は日本バスケットボール協会を通じて、「初戦のサモア戦から決勝のオーストラリア戦まで、試合を重ねるごとにどんどんチームが良くなっていくのがわかりました。プレーの面はもちろん、プレー以外の面でもチームにまとまりが出て、最終的にはどこのチームよりもいいチームになれたと思います」と今大会を振り返った。

チーム一丸となって勝利を積み重ねたU16女子日本代表[写真]=fiba.com

「このチームの持ち味は、前から当たる粘り強いディフェンスです」と話す後藤は、「アジア選手権が始まるまでの合宿で、ものすごくディフェンスを強化してきました。大会中も、試合が終わるごとに反省点を出し、次の試合ではその部分を修正できるようにしていました。その強化してきたディフェンスをこの大会でしっかりと発揮することができて良かったです」と、チーム最大の武器であるディフェンスで手応えを得たようだ。

 その一方で、「ボックスアウトを徹底してやることができていなかった」と反省点についても言及。「決勝のオーストラリア戦では、ボックスアウトを徹底してやることができず、セカンドチャンスでやられてしまうことが多くありました。そこででやられていなければ勝てていたかもしれません」と悔やみ、今後の課題として挙げた。

 さらに、自身のパフォーマンスについては、「自分のドライブは世界にも通用することがわかりました。あとはフィニッシュの部分、サイズのある選手に対してどうシュートを決めるか、それが課題だと思います。決勝戦ではオーストラリアの大きい選手にブロックされたので、自分よりサイズのある選手に対して、どうシュートを決めるのか練習していきたいと思います」とコメントしており、国際大会ならではの経験をしっかりと積むことができたようだ。

 今大会で準優勝となった日本は、上位4チームに与えられる「FIBA U17女子ワールドカップ2024」への出場権を獲得。来年には世界の強豪国と戦うチャンスが控えており、若き女子日本代表選手たちのさらなる成長が求められる。

代表活動を終え、次の目標は夏の祭典、インターハイだ[写真]=fiba.com

■大会結果
第1位:オーストラリア
第2位:日本
第3位:ニュージーランド
第4位:チャイニーズ・タイペイ
第5位:韓国
第6位:中国
第7位:サモア
第8位:シリア
※上位4チームが「FIBA U17女子ワールドカップ2024」出場

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