2025.01.17
もし、世界に“もうひとつのNBA”が存在したら。そんな妄想が現実になるかもしれない。
『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者によると、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)のビジネスパートナーであるマーベリック・カーターが、NBAのライバルとなる国際的なバスケットボールリーグ設立に向けて50億ドル(約7770億円)の資金調達を目指す投資家グループのアドバイザーに起用されたという。
バスケットボール界の視線を釘付けにした、新リーグ設立計画。この構想では、男子6チーム、女子6チームを想定している。また、ニュースを最初に報じた『Bloomberg』によれば、同リーグはモータースポーツの最高峰であるF1(フォーミュラ1)に着想を得ており、8つの国際都市を2週間ごとに渡り歩き、世界各地で極上のバスケットボール体験を提供する。
カーターは、ナイキ在籍時代からレブロンと友好な関係を築くスポーツマーケティングの専門家。映画『スペース・プレイヤーズ』やトーク番組『The Shop』などをプロデュースする映像メディア企業『スプリングヒル・エンターテイメント』の共同創設者であり、スポーツチームのオーナーになる夢を公言するレブロンのために、リバプールFCやボストン・レッドソックスの株式保有にも貢献した人物だ。
NBAは、かつてサンアントニオ・スパーズやデンバー・ナゲッツなど現リーグの4球団が所属していたABA(アメリカン・バスケットボール・アソシエーション)が1976年に消滅して以来、明確なライバルに直面していない。1996年にはWNBAの対抗団体であるABL(アメリカン・バスケットボール・リーグ)が設立するも、わずか2シーズンで終了。また、ヒップホップ界の重鎮、アイス・キューブが設立した3人制バスケットボールリーグ「BIG3」も、NBAを脅かすほどの成長には至っていない。
カーターが関与する国際リーグ計画は、著名な投資ファンドや有名企業の元幹部らが支援。NBAのライバルとして地位を確立するのであれば、Unrivaledと同様、高い給与水準が求められるが、関係者によれば、このリーグでは選手に対してリーグから株式が発行されるという。一方で、NBAもジャパンゲームをはじめ、近年は国際都市での試合開催に積極的であるため、カーターたちがNBAとどのような差別化を検討しているのか、その詳細も気になるところだ。
なお、『ESPN』はレブロンがこの新リーグ計画に関与していないことを明らかにしている。
文=Meiji
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