
2025.04.23
次世代スター候補のキャメロン・ブーザー(クリストファー・コロンバス高校)が、アメリカの男子高校バスケットボール界の年間最優秀選手賞にあたる「ミスター・バスケットボールUSA」を受賞した。ブーザーの同賞の受賞は、2023年に続いて2年ぶり2度目。複数回の受賞は、2002年・2003年のレブロン・ジェームズ(セント・ヴィンセント・セントメアリー高校/NBAロサンゼルス・レイカーズ)以来の快挙である。
全米高校バスケを網羅するメディア『Ballislife.com』を中心に選考されるこの個人タイトルは、ゲータレード年間最優秀選手賞やマックスプレップス・全米バスケットボール年間最優秀選手賞と並び、高校バスケで最も名誉な賞のひとつである。過去にはチェット・ホルムグレン(ミネハハ・アカデミー/オクラホマシティ・サンダー)、ケイド・カニングハム(モントバード・アカデミー/デトロイト・ピストンズ)、ロンゾ・ボール(チノヒルズ高校/シカゴ・ブルズ)など、NBAで活躍する現役選手も数多く選出され、昨年は今年のドラフト入りを宣言したクーパー・フラッグ(モントバード・アカデミー/デューク大学)が同賞に輝いている。
「ミスター・バスケットボールUSA」を選出する選考委員会は、『ESPN』でリクルーティング・ディレクターを務めるポール・ビアンカルディや、『MaxPreps.com』のナショナルエディターであるジョーダン・ディベンス、その他マクドナルド・オールアメリカン選考委員会メンバーなど、高校バスケに深く精通した人物たちで構成されている。その中で、ブーザーは10票ある1位票のうち8票を獲得。残りの2人からも2位投票、3位投票をそれぞれ受け取り、全員からの指名を受けて見事戴冠を成し遂げた。
ブーザーは2度目の受賞にあたり、『Ballislife.com』に以下のコメントを寄せている。
「正直、信じられません。これまでの道のりは本当にクレイジーでしたし、すべてに感謝しています! 2度受賞した限られた選手たちの仲間入りができたことも大変光栄に思っています。次のステージ、そしてその次のステージでも、もっと多くの勝利をつかみ取りたいです」
今年はブーザーに加え、カンザス大学への進学が決まっている多彩なコンボガードのダリン・ピーターソン(プロリフィック・プレップ)と、レブロンやケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)ともワークアウトを実施するスター候補のAJ・ディバンツァ(ユタ・プレップ)による三つ巴の争いとなったが、軍配は元NBAオールスターのカルロス・ブーザー(元ユタ・ジャズほか)の息子に上がった。
将来を嘱望されるキャメロン・ブーザー[写真]=Getty Images
圧巻の高校キャリアを締めくくる最後の1年となった今年は、コロンバス・エクスプローラーズを30勝3敗の成績に導き、全米高校ランキングのFAB 50を1位でフィニッシュ。FAB 50入りする高校相手には20勝を挙げたほか、特筆すべきは非アカデミー校として初の全国タイトルを獲得しており、個人としてもシーズン平均22.1得点、11.8リバウンド、3.2アシストという抜群の数字を残した。
『Ballislife.com』は、ブーザーの強みを「4年間にわたる安定性と実績」としている。同選手は、フレッシュマンからシニアまで全ての学年で学年別最優秀選手に選出。また、2023年には2年生で受賞した史上初の選手となったほか、もし昨年にフラッグのような歴史的な選手が不在であれば、前人未到の3年連続受賞もあり得たと分析している。
同メディアのパネルメンバーの1人であり、全米バスケットボール記者協会の殿堂入り記者であるフランク・バールソンもまた、ブーザーの将来を楽観視している。
「キャメロン・ブーザーは、高校、Nike EYBL、キャンプ、USA代表など、4年間にわたる履歴で他の追随を許しません。彼と弟のケイデンが来シーズンデュークで全国優勝を果たし、2026-27シーズンにNBA入りすることに、私は一切疑いを持っていません」
NBAドラフト2026では目玉候補に?[写真]=Getty Images
バールソンのコメントにもあるように、ブーザーは来シーズンから名門デューク大学への進学が決定している。彼であれば、フラッグが成し遂げられなかったNCAA王者の称号を得てのNBA入りが成し遂げられるかもしれない。
文=Meiji
2025.04.23
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