2018.02.27
2月19日(現地時間18日)に迫った「NBAオールスターゲーム2018」。今年はイースタン・カンファレンスとウエスタン・カンファレンスによるゲームではなく、レブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)がキャプテンを務める「TEAMレブロン」と、ステフィン・カリー(ゴールデンステート・ウォリアーズ)がキャプテンを務める「TEAMステフィン」というオリジナルチームの対決という形で行われる。そこでバスケットボールキングでは、今年のオールスター出場選手を、チーム別でそれぞれ紹介していく。
■TEAMステフィン選手紹介⑧
デマー・デローザン(トロント・ラプターズ)
ガード/201センチ/100キロ/キャリア9年目
<NBAにおける主な記録・功績>
オールNBAサードチーム選出:1回(2017)
オールスター選出:4回(2014,16,17,18)
<2017-18シーズン 個人成績>
平均34.3分24.2得点4.0リバウンド5.1アシスト1.2スティール
※2月7日(現地時間2月6日)終了時点
ラプターズ史上最高の選手へと成長を続けるスコアラー
昨夏、ラプターズはコリー・ジョセフ(現インディアナ・ペイサーズ)やデマーレイ・キャロル(現ブルックリン・ネッツ)といったベテランを放出し、ベンチメンバーの若返りを図った。デローザン、カイル・ラウリー、サージ・イバカ、ヨナス・バランチューナスといった主力は健在ながら、ベンチにはキャリアの浅い若手が多いロースターで迎えた今季、周囲の不安をよそに、ラプターズは好調を維持している。
そのラプターズにおいて、今季最も輝いているのがデローザンだ。毎年限られたチームしか予定を組まれないクリスマスゲームで、またもラプターズは除外されたことに対して「こんなのおかしいよ。俺はクリスマスにプレーしたいとずっと思ってきた。ここ2、3年、俺たちはリーグでもベストの1つと言っていいチームなんだ」と自身の思いを現地メディア『The Undefeated』に語っている。ラプターズは2001年を最後に、クリスマスゲームから遠ざかっていた。それから約1週間後の1月2日(同1日)、デローザンはフランチャイズ史上ベストとなる52得点パフォーマンスを見せて、自身の能力を誇示してみせた。その背景には、チームがなかなか注目を浴びない状況があったのかもしれない。
ただし今季のラプターズは、過去数年とは異なるチームとして戦っているように見える。デローザンやラウリーによるアイソレーションを中心としたオフェンスから、チーム全体でボールムーブメントを行う機会が増えたからだ。さらにデローザン自身も、これまで好んで放つことがなかった3ポイントシュートをレパートリーに加え、スコアラーとして飛躍を遂げた。2月7日(同6日)終了時点で、ラプターズはイースト2位(37勝16敗)を堅持。この日はイースト首位のボストン・セルティックスに快勝しており、1ゲーム差まで縮めている。
実は今季、デローザンのプレータイムはルーキーシーズンを除けば最も短い。これはラウリーにも該当するのだが、過去数年、チームが下部リーグを中心に経験を積ませてきた若手たちに出番を譲っているのである。そんなデローザンが狙うのは、もちろんチャンピオンシップ。現地メディア『CBSSPORTS.COM』に対して「チャンピオンシップを勝ち取るために、すべてを犠牲にしなきゃならない」と語っており、チームにすべてを捧げているのである。ここ数年、デローザンとラウリーに依存しがちだったチームは、ひと皮むけようとしているのは間違いない。
<オールスターモーメント>
ここ2年の本戦では平均17.0得点と好調をキープ
2011年のライジングスターズではスターターとして14得点をマーク。10、11年と2年連続でスラムダンクコンテスト、14年にはスキルズチャレンジにも出場した経歴を持つ。本戦では、ここ2年で平均17.0得点と持ち前の得点力を発揮してきている。
<今年のオールスターにおける注目点>
ドラフト同期やアメリカ代表時のチームメートと共に得点量産を狙う
今回チームメートとなるドラフト同期、ステフィン・カリーとジェームズ・ハーデンほどのインパクトはないものの、デローザンはラプターズをけん引するスコアラーとして評価を確立。オールスターには4度目の選出と、リーグでも指折りのシューティングガードである。カイル・ラウリーとはシーズン中のようにアグレッシブなプレーで得点を狙ってくるに違いない。クレイ・トンプソンやドレイモンド・グリーンとは、16年にリオデジャネイロ・オリンピックのアメリカ代表チームとして共にプレーした経験があるため、TEAMステフィンにおいても持ち味であるスピーディーな動きで得点を量産するだろう。今年の舞台が故郷カリフォルニア州と考えれば、大活躍しそうな予感も漂う。
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