2018.05.03
4月26日(現地時間25日)、オクラホマシティ・サンダー(1勝)とユタ・ジャズ(3勝)のシリーズ第5戦が、サンダーのホーム、チェサピーク・エナジー・アリーナで行われた。
序盤、両チームとも約2分間スコアが動かない展開の中、先取点を挙げたのはサンダー。ポール・ジョージが第1クォーター残り9分49秒に3ポイントプレーを成功させる。対するジャズは、ルディ・ゴベア、リッキー・ルビオ、デリック・フェイバーズが加点。
このクォーター途中、後がないサンダーは4点リードするも、ジャズはこの日大当たりを見せたジェイ・クラウダーが3ポインターを含む6連続得点を挙げ、ジョー・イングルズの長距離砲も決まって5点リードと形勢逆転に成功する。
するとサンダーはラッセル・ウェストブルック、ジョージ、レイモンド・フェルトンらのショットで反撃を見せるも、ジャズに追いつくことはできず、ジャズの5点リード(34-29)で最初の12分間を終える。
第2クォーター序盤。サンダーは約4分間得点を挙げることができず、ジャズがリードを広げていく。ウェストブルックが残り7分44秒でようやく得点すると、続けざまにレイアップとジャンパーを決めて対抗。
しかし、ジャズはドノバン・ミッチェルやクラウダー、イングルズらが加点。残り3分24秒にはゴベアのダンクで15点差(52-37)をつける。ジャズはそのまま2ケタリードをキープし、56-41でハーフタイムへ。
ミッチェルのフローターでスタートした後半。ルビオとミッチェルの3ポインターが決まるなど、ジャズが猛攻を仕掛け、第3クォーター残り8分34秒には、クラウダーが2本連続で長距離砲を成功させて、71-46の25点差をつけた。
ホームに集結したファン、そして世界中でこのゲームを観戦していたサンダーファンは、一度は負けを意識したとしてもおかしくはない絶体絶命のピンチだった。
ところが、ウェストブルックとジョージを中心にサンダーは意地を見せ、執念の追い上げを見せる。ジョージのフリースロー、ウェストブルックの2連続3ポイントシュートなどで加点し、このクォーター残り1分22秒からジョージのダンクとウェストブルックの2本の3ポインターが決まり、78-78の同点に追いつく驚異的な追い上げを見せた。特にウェストブルックはこのクォーターだけで20得点を挙げるパフォーマンスを見せ、サンダーは一気にリズムを取り戻すことに成功する。
第4クォーターに入り、両チームが再び点の取り合いとなる中、リードしていったのはサンダーだった。残り5分34秒、96-93と3点リードの場面から、ウェストブルックが2本のジャンパーをねじ込むと、ジョージもプルアップ・ジャンパーと3ポインターで続き、残り1分25秒にウェストブルックがとどめのプルアップ・ジャンパーをリングに突き刺した。
最終スコアは107-99。サンダーが後半にジャズを圧倒し、シリーズを第6戦へと引き延ばした。
勝利したサンダーではウェストブルックが5本の3ポイントシュート成功を含むゲームハイの45得点、リバウンドも両チームトップとなる15本、さらに7アシストを記録。ジョージも34得点8リバウンドと奮起し、1回戦敗退を回避。
この試合、サンダーの選手で2ケタ得点を挙げたのは今年のオールスターに出場したウェストブルックとジョージのみ。それもそのはず、チーム全体で放ったフィールドゴール試投数89本のうち、なんとこの2人は7割以上となる65本を放つほどのスコアリングマシンと化していたからだ。
この日2人が残した合計79得点は、デュオの得点としてはフランチャイズ史上最多記録となった。チーム全体でバランス良く得点を重ねるジャズとは正反対のスターパワーで、サンダーは後半に25点差を大逆転してみせた。
敗れたジャズは、ベンチスタートのクラウダーが6本の3ポイントシュート成功を含むチームトップの27得点8リバウンド3アシスト、ミッチェルが23得点5リバウンド3アシスト3スティール、イングルズが16得点、ルビオが10得点12リバウンド7アシストと奮闘。
しかしながら、インサイドの要であるゴベアとフェイバーズが5ファウルを記録したように、ファウルトラブルに苦しめられた。
試合後の会見で、「勝つか負けて家に帰るかという状況だった。ゲーム中に何が起ころうと、勝利するチャンスをつかみにいかないといけなかった。その中で、俺たちはチーム一丸となって、すばらしい仕事をすることができた」とウェストブルック。
サンダーのビリー・ドノバンHCは「1勝3敗という窮地に追い込まれた中で、タフネスを見せ付けて、驚異的な回復力で勝つことができた。これからも戦い続けるだけだ」と試合を振り返った。
ジャズは25点リードしていたものの、第3クォーター途中からディフェンスが崩壊し、ウェストブルックとジョージに大量得点を許してしまった。
「僕らはディフェンスすることをストップしてしまった。そこから立ち直ることができなかったんだ。オフェンスも停滞してしまったからね。彼らが僕らのディフェンスに対してアジャストしてきたことで、正しい対処をすることができなかった。今日の試合の映像を見直して、悪かった点をチームとして修正していくよ」とミッチェル。
とはいえ、3勝2敗で依然として王手をかけているジャズ有利は変わらない。28日(同27日)に行われる第6戦はホームで戦えることを考えればなおさらである。
「僕らはもっと良いプレーをしなきゃいけない。もっと強く、そして自分たちに自信を持ってホームの試合に臨むよ」と語ったルビオ。ジャズはこのシリーズ2戦無敗のホームで、シリーズに決着をつけるべく、サンダーのオフェンスにアジャストしてくることだろう。
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