2019.04.12
3月29日(現地時間28日)終了時点で、57勝19敗とリーグトップの戦績を残しているミルウォーキー・バックス。
そのバックスのフランチャイズプレーヤーとして君臨するヤニス・アデトクンボは、ここまで69試合に出場して平均32.9分27.4得点12.5リバウンド6.0アシスト1.3スティール1.5ブロックと八面六臂の活躍でチームをけん引。主要3部門(得点、リバウンド、アシスト)に加え、フィールドゴール成功率58.0パーセントでもキャリアハイの成績を残している。
キャリア6年目のアデトクンボは24歳ながら、すでにリーグ屈指の人気選手であり、攻防両面に渡って強烈なインパクトをコート上で体現。今年のオールスターファン投票ではイースタン・カンファレンストップの437万5,747票を獲得してキャプテンを務めるなど、ここ数年で知名度も飛躍的に上昇した。
今季はチーム成績もリーグトップで、自身初のプレーオフ1回戦突破だけでなく、そのままイーストの頂点まで駆け上がる可能性も秘めていると言っていいだろう。
そのプレーオフを約2週間後に控えた29日(同28日)。アデトクンボと現地メディア『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によるインタビューが公開された。そこでアデトクンボはライバルたちと過度な結びつきを避けると語っていたので紹介したい。
試合中に相手チームのディフェンス陣を何度も崩壊させ、豪快なダンクをたたき込んで敵意むき出しの表情とジェスチャーで威圧するアデトクンボは、「コービーはこれまで(相手選手たちと)仲良くしてきたかどうかは僕には分からない。ケビン・ガーネットは対戦相手とこれまで仲良くしてきたかい? ジョーダンはどうだった?」と言及。
コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)、KGことケビン・ガーネット(元ミネソタ・ティンバーウルブズほか)、MJことマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)というレジェンドの名前を挙げたアデトクンボ。この3選手は大の負けず嫌いとして知られ、競争心旺盛な面でも共通している。そしてアデトクンボはチャンピオンシップを勝ち取るために、対戦相手と必要以上に仲良くすることに対して否定的だ。
「僕はただ、競争的でありたいんだ。(対戦相手たちとは)プレーオフでも戦うことになるだろうし、今後も彼らと対戦していくことになる。だから彼らと必要以上に結びつきを持つことを避けるようにしている。それはコートに足を踏み入れる時、100パーセントの状態でいたいからなんだ。もし対戦相手のうち、誰かと(必要以上に)仲良くなってしまえば、50パーセントになってしまうかもしれないし、その誰かと気楽にプレーしてしまうことだってあるだろう。僕はそんな気持ちでプレーしたくないんだ」とアデトクンボは言う。
現代ではSNSを通じて世界中で気軽にコンタクトを取ることができる。世界最強プレーヤーと称されるレブロン・ジェームズ(レイカーズ)もその1人で、コート上では誰よりも勝利を欲する一方で、対戦相手とも仲良くしている。
だがオールスターであろうとがむしゃらにプレーするアデトクンボは、自身の持ち味でもある競争心を毎試合コートに持ち込むべく、このような考えに至ったのだろう。
はたして、プレーオフという大舞台でアデトクンボ率いるバックスは本命不在のイーストを勝ち上がり、NBAファイナルという頂上決戦までたどり着くことができるのか。今後の動向に注目していきたい。
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