2019.04.30
4月21日(現地時間20日)に行われたフィラデルフィア・セブンティシクサーズ(2勝1敗)とブルックリン・ネッツ(1勝2敗)によるファーストラウンド第4戦。
シクサーズは左膝の痛みのため第3戦を欠場していたオールスターセンターのジョエル・エンビードが復帰。対するネッツはチーム2位のシリーズ平均20.7得点を記録するキャリス・ルバートとディフェンダーのジャレッド・ダッドリーを先発に据え、スモールラインナップで挑んだ。
試合序盤は互いにリードを奪い合う展開になるも、ルバートとジャレット・アレン、さらにはディアンジェロ・ラッセルの活躍でネッツがリードしていく。第2クォーター中盤、シクサーズは何度かリードを手にしたものの、ネッツがすぐにリードを奪い返し、63-57で試合を折り返す。
シリーズを2勝2敗のタイに戻したいネッツは、後半に入ってもアレンやルバート、ラッセルを中心にリードを保持。第3クォーター途中、エンビードのハードファウル(フレグラントファウルのタイプ1が宣告)から両チームがもみ合いになり、ダッドリーとジミー・バトラー(シクサーズ)が退場処分になるなど激しい場面もあったが、ネッツが6点リードのまま最終クォーターへ。
第4クォーター。シクサーズはエンビードやベン・シモンズ、ジェームズ・エニス三世らのショットが決まり、残り8分35秒に1点差まで追い上げる。するとネッツはアレンのダンク、ラッセルの長距離砲で突き放す。
それでも、シクサーズは残り約5分からエンビードの8連続得点で残り2分54秒に102-101で逆転。その後は互いに譲らず、シーソーゲームの展開で終盤を迎える。
残り25.0秒。ネッツはジョー・ハリスのレイアップで1点をリードすると、タイムアウト後にシクサーズはエンビードのアシストから残り19.7秒にマイク・スコットが値千金の3ポイントをねじ込み、最終スコア112-108でシクサーズに軍配。3勝1敗でシリーズ突破に王手をかけた。
勝利したシクサーズでは、エンビードが31得点16リバウンド7アシスト2スティール6ブロックのモンスタースタッツ。絶大な存在感を見せつけ、チームにシリーズ3勝目をもたらした。第3クォーター途中の場面で自身のハードファウルからダッドリーとバトラーが退場したシーンについて、エンビードはこう明かした。
「ネッツの選手たちが仕返ししてやろうと俺の方へ向かってくることは分かっていた。だから俺はコート上で大人にならなきゃいけないと思ったし、冷静に、(相手選手の言動に)反応しないようにしたのさ」。
そして上機嫌のエンビードは「彼らにとってのジャレッド・ダッドリーよりも、このチームが俺のことを必要としてくれたということさ」とコメント。
「彼(エンビード)のすごさは、数字が物語っているし、コート上への影響力もそれを表しているだろう。彼はまさに支配していた」とシクサーズのブレット・ブラウンHCも大黒柱を絶賛していた。
なお、シクサーズではエンビードのほか、トバイアス・ハリスが24得点8リバウンド6アシスト、シモンズが15得点8リバウンド8アシスト、バトラーが11得点4リバウンド4アシスト2スティール、決勝弾を沈めたスコットが8得点8リバウンドを記録。
一方、王手をかけられてしまったネッツでは、ルバートが25得点5リバウンド6アシスト、ラッセルが21得点7リバウンド6アシスト2スティール、アレンが21得点8リバウンド4アシスト2スティール、スペンサー・ディンウィディーが18得点、ハリスが10得点6リバウンド2スティール、ダッドリーが8得点5アシスト。
シリーズ初戦こそネッツがコントロールして勝利を挙げたが、第2戦からシクサーズが3連勝。24日(同23日)に行われる第5戦で、ネッツは意地を見せることができるのか。第4戦は惜敗だっただけに、2勝目を飾ることができるのかに注目したい。
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