2020.02.07
2020年1月2日(現地時間1日)。新たなディケイド(2020年代)を迎えたNBAに悲劇が起こった。元コミッショナー、デイビッド・スターンが逝去(享年77)したからである。
昨年12月18日(同17日)、スターン氏は脳出血を引き起こしてしまい、重体と報じられてきた中、1月2日(同1日)にこの世を去ることとなってしまった。
スターン氏は1984年2月2日(同1日)から2014年2月1日(同1月31日)までの30年間、NBAのコミッショナーを務め、NBAを世界的な人気へと導いた最大の功労者と言っても過言ではないビジネスマンであり、NBAならびにバスケットボールの国際化を推進してきた。
14年にスターン氏からコミッショナーの座を引き継いだアダム・シルバーは「22年間というもの、私はデイビッドをずっとコートサイドで見てきました。彼はメンター(助言者)であり、私にとって一番の親友でもありました」とリリースの中でコメント。
そして「私たちは数えきれないほどの時間を共にオフィスやアリーナ、飛行機の中で過ごしてきました。NBAのレジェンドと呼ばれる選手たちのように、デイビッドは極めてすばらしい才能を持っていました」という言葉を発していた。
1990年11月。NBAは初めてアメリカ以外の国で公式戦(レギュラーシーズンの試合)を行ったのだが、それはここ日本の東京体育館(東京都渋谷区)だった。それを機に、92年、94年、96年、99年、2003年と続き、昨年10月に約16年ぶりとなるジャパンゲームズ(この年のみプレシーズン)が行われたやさきだっただけに、東京オリンピック2020の会場に来てほしかったという思いが残る。
スターン氏の訃報を受け、NBAでは各チームや選手たち、レジェンドたちやメディア、記者たちがSNSを通じてNBAの功労者へ感謝の言葉を発信。
ここでは、スターン氏がコミッショナーへ就任した84年のドラフト1巡目全体3位でNBA入りしたマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)の声明文をお届けしたい。
現在シャーロット・ホーネッツのオーナーを務めるジョーダンは、『The Athletic』『Stadium』へこう綴っていた。
「デイビッド・スターンがいなければ、現在のNBAはなかったかもしれません。彼は慌ただしい時の中でリーグをリードし、国際的なリーグへと成長させ、これまで限りなく少数だと思われていた機会を生み出しました。彼のビジョンとリーダーシップが、私を国際的な舞台へと押し上げ、成功へと導いてくれました。デイビッドにはバスケットボールというゲームに対する深い愛情があり、彼がいなければ今の私はなかったかもしれません」
デイビッド・スターンはコミッショナー、ビジネスマンとして、バスケットボール界に多大な貢献をしてきたことは間違いない。ジョーダンが述べたように、現在のNBAを構築した最大の功労者として、今後も永遠に歴史上の人物として語り継がれることだろう。
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