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昨年12月20日(現地時間19日、日付は以下同)。ネイスミス・バスケットボール・ホール・オブ・フェイム(以降、殿堂)が、2020年のバスケットボール殿堂入り候補を発表した。
初のノミネートとなった顔ぶれは、コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)、ティム・ダンカン(元サンアントニオ・スパーズ)、ケビン・ガーネット(元ミネソタ・ティンバーウルブズほか)といった、そうそうたる顔ぶれ。
その中には、オールスター選出11度、マイアミ・ヒートで2度の優勝経験を誇るクリス・ボッシュ(元トロント・ラプターズほか)の名前もあった。2年連続で血栓の症状に苦しんだことで、完全燃焼となった前述の3選手とは異なり、ボッシュは悔しい形でキャリアを終えることとなった。
とはいえ、ボッシュはラプターズとヒートでプレーしたキャリア13シーズンで平均35.8分19.2得点8.5リバウンド2.0アシスト1.0ブロックを残しており、07年にはオールNBAセカンドチームにも選出された実績を誇るビッグマン。
しかしながら、オールスター期間中の2月15日に発表された殿堂入りの最終候補リストの中に、ボッシュの名前はなかった。
今回は2015-16シーズンを最後にNBAのコートから退いた選手たちが初めて殿堂入りの資格を得た年となったのだが、ボッシュは最終候補に選ばれてもおかしくはないキャリアを送ってきたと言っていい。
それだけに、ボッシュも自身のインスタグラムで苦しい胸の内を綴っていた(抄訳)。
「俺は嘘を言うつもりはない。今年殿堂入りすることができないことにがっかりしているんだ。俺にはその資格があると思ってる。特に今年は、俺のキャリアを通して尊敬してきたすごい選手たちと一緒に殿堂入りできるチャンスだったから。だけど、自分の思いどおりにいかない時もある。前に進まなきゃならない。次に向けて動き出すしかない。人生が止まったりはしないんだ。そしてこの数日間、俺への愛を見せてくれた皆に感謝を伝えたい。俺は全部のコメントを読んでいる。本当に感謝している」。
ボッシュが悔しがる気持ちも分からなくもないが、今回ばかりは運が悪かったとしか言いようがないだろう。優勝回数5度を誇るコービーとダンカン、シーズンMVPと最優秀守備選手賞を受賞した経験を持ち、08年にはボストン・セルティックスで優勝を勝ち取ったガーネットは1990年代後半から活躍し、20年近いキャリアを歩んできたリーグ史上有数のレジェンドたちだからだ。
そのことを理解しているからか、ヒートでチームメートだったレイ・アレン(元セルティックスほか)は「心配しなくていい。君が殿堂入りする日はやってくるさ」とコメント。ボッシュと同じく最終候補から落選したスウィン・キャッシュ(WNBA元デトロイト・ショックほか)が「私たちは前に進むの」と鼓舞すれば、ショーン・マリオン(元フェニックス・サンズほか)も絵文字を用いて“次こそは”という気持ちを伝えていた。
はたして、ボッシュは来年に殿堂入りすることができるのか。すぐに答えが出るわけではないため、特に本人は長く感じるだろうが、そのチャンスは十分あるのではないだろうか。
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