2020.04.17
今からちょうど25年前の1995年3月19日(現地時間)。1991年から93年にシカゴ・ブルズを3連覇へと導いた世界的なスーパースター、マイケル・ジョーダン(元ブルズほか)が93年6月のNBAファイナル以来の現役復帰を果たした。
93年10月に現役引退という衝撃的なニュースが世界を駆け巡り、その後ジョーダンはシカゴ・ホワイトソックス(MLB)でプレーしていたものの、バスケットボールへの愛を抑えることができず、当時の代理人デイビッド・フォークから“I’m Back”というファックスで復帰することをメディアへ通達。
復帰戦となったインディアナ・ペイサーズ戦で、ジョーダンは43分プレーして19得点6リバウンド6アシスト3スティールをマーク。4戦目となったアトランタ・ホークス戦で決勝弾を沈めると、翌5戦目(対ニューヨーク・ニックス)ではのちに“ダブル・ニッケル”と称される55得点ゲームでブルズを勝利へと導いた。
ブルズは突如ダークホースとなり、プレーオフではシャーロット・ホーネッツを3勝1敗(当時は3戦先勝)で下してファーストラウンドを突破。だが当時はバスケットボール仕様の身体を取り戻しておらず、イースタン・カンファレンス・セミファイナルでオーランド・マジックの前に2勝4敗で敗退。
翌1995-96シーズンから、ジョーダンは本来の姿を取り戻し、絶大な支配力でNBAを再び席巻。ブルズに2度目の3連覇をもたらす殊勲者となったのだが、95年の現役復帰前のジョーダンについて、クリス・マリン(元ゴールデンステイト・ウォリアーズほか)が口を開いた。
マリンは1992年のバルセロナオリンピックでジョーダンらと共にアメリカ代表としてプレーし、金メダルを獲得した実績を持つスコアラー。左腕から放たれる正確無比なショットを武器に、キャリア16シーズンをプレーし、平均18.2得点4.1リバウンド3.5アシスト1.6スティールをマーク。
キャリアをとおしてフィールドゴール成功率50.9パーセント、3ポイント成功率38.4パーセントという高確率を残し、オールスターには5度、オールNBAチームに4度選ばれた実績を持ち、2011年にはバスケットボール殿堂入りを果たした名選手。
19日(現地時間18日)に公開された『NBC Sports Bulls』の“Bulls Talk”にて、マリンはジョーダンが復帰前にウォリアーズと練習していたことを明かし、こう振り返っていた。
「あの時のチームにはティム・ハーダウェイ(元ウォリアーズほか)と、確かラトレル・スプリーウェル(元ニックスほか)がいたんだ。でもマイケルは基本的に独力でウォリアーズを打ち負かした。そのとき僕は思ったんだ。『この男は戻ってくるんだろう』とね」。
94-95シーズンのウォリアーズは、ウェスタン・カンファレンス11位の26勝56敗に終わっていたものの、ハーダウェイとスプリーウェルがそろって平均20得点以上を記録。
特にスプリーウェルは、前シーズンにオールNBAファーストチームとオールディフェンシブセカンドチームに選出された実力者で、リーグ有数のシューティングガードとして台頭していただけに、復帰前のジョーダンがウォリアーズ相手に見せたパフォーマンスはよほど強烈だったのだろう。
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