2020.11.21
新型コロナウイルスの影響により、NBAがレギュラーシーズンを中断してから約2週間が経過。現時点でシーズン再開時期のシナリオとして6月中旬から下旬にかけて、という報道がある中、多くの選手たちは自宅でトレーニングをこなしてコンディションを保っている。
本来であれば、3月下旬はプレーオフのシード順争いやプレーオフ出場争いが激化しており、アワードやスタッツリーダーの行方といった話題のほか、来季以降に照準を合わせているチームに関するドラフトやオフシーズンの補強など、さまざまなニュースが報じられる時期でもある。
ここでは、3月30日(現地時間29日、日付は以下同)に『The New York Post』へ掲載されたジョー・ハリス(ブルックリン・ネッツ)の記事を紹介したい。
今季終了後に制限なしフリーエージェント(FA)になるハリスは、昨夏中国で行われたFIBAワールドカップのアメリカ代表に選出された28歳のシャープシューター。キャリア6年目の今季は、ここまで63試合に出場して平均30.9分13.9得点4.3リバウンド2.1アシストに加え、3ポイント成功率41.2パーセントで平均2.4本を沈めている。
昨夏ネッツはFA戦線で2016年のリオデジャネイロ・オリンピックのアメリカ代表としてプレーし、金メダルを手にしたKDことケビン・デュラント、カイリー・アービング、ディアンドレ・ジョーダンを獲得。
デュラントは右足アキレス腱断裂により今季全休という状況の中、カイリーも右肩のケガのため20試合しか出場できずに2月上旬でシーズン終了。ネッツは勝率5割近くを残していたものの、3月に入ってケニー・アトキンソンHC(ヘッドコーチ)を解任し、ジャック・ボーンが暫定HCを務める中、シーズン中断となった。
シーズン中断前、ハリスは同メディアから今夏の去就について、ネッツと再契約してデュラントとカイリーとプレーしてタイトルを狙いたい意向を口にしていた。
「この1年で、僕は間違いなく彼らと仲良くなった。あの2人はとんでもない選手たちだ。健康な状態でプレーしている時、彼らにどんなことができるかは見てるよね。彼らのような選手たちと一緒にプレーしたくない選手がいるとは思えないね」。
昨季は3ポイント成功率(47.4パーセント)でリーグトップに立ち、オールスターの3ポイントコンテストも制したハリスは、3シーズン連続で3ポイント成功率4割以上を残すシュート力が最大の武器。ここ数年で選手としての価値は大きく上昇しているため、来季の年俸は今季の約767万ドル(約8億2,836万円)から大幅にアップすることが見込める。
だがネッツはすでに来季の年俸総額が1億3,000万ドル(約140億4,000万円)を超えているため、もしハリスが高額年俸を望んでいるのならば、残念ながら叶いそうもない。
はたして、ハリスはデュラント、カイリーと覇権争いに参戦するべく低年俸を受け入れるのか、あるいはネッツのフロントが高額年俸の選手を放出し、ハリスと再契約するべくキャップスペースを空けるのか。
今後シーズン再開が実現するのかどうかは不透明ながら、オフシーズンにおける補強プランは水面下で着々と進んでいるだけに、気になるところだ。
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