2021.01.04
12月23日(現地時間22日、日付は以下同)に行なわれたブルックリン・ネッツとのレギュラーシーズン開幕戦で、ゴールデンステイト・ウォリアーズは99-125で大敗を喫した。
ウォリアーズはクレイ・トンプソンがアキレス腱断裂のため今季全休の見込みではあるものの、アンドリュー・ウィギンズ、ケリー・ウーブレイJr.にドラフト全体2位指名のビッグマン、ジェームズ・ワイズマンを置き、フランチャイズプレーヤーのステフィン・カリーは開幕前に「僕らはどのチームとも渡り合える」と話していただけに、厳しい現実をつきつけられた。
ネッツ戦の敗北は、右足を痛めたドレイモンド・グリーンが欠場していたことも響いたのかもしれない。ネッツの厳しいマークに対処しながら、カリーはウォリアーズをけん引するも、オフボールで動き回ってから鮮やかにショットを決めるシーンはほぼなく、自らボールを操りながらショットする機会を作り出すことに。
前半こそフィールドゴール成功率40.0パーセント(6/15)、3ポイント成功率28.6パーセント(2/7)、フリースロー成功率100.0パーセント(2/2)で16得点に5アシストを残したものの、後半はフィールドゴール成功率16.7パーセント(1/6)、3ポイント成功率0.0パーセント(0/3)と落ち込み、フリースロー2本を含むわずか4得点と沈黙。
26日のクリスマスゲームで、ウォリアーズはミルウォーキー・バックスと激突するのだが、グリーンはこの試合も欠場する見込み。相手はリーグ屈指のディフェンス力を有するだけに、この試合も苦しい展開になることが予想できる。
かつてウォリアーズに2シーズン所属し、カリーやトンプソン、グリーンらと2度の優勝を経験し、現在はウォリアーズのフロントオフィスでコンサルタントを務めるザザ・パチューリア(元アトランタ・ホークスほか)は25日に『The Bay Area News Group』へカリーについてこう話している。
「アンドリュー・ボーガット(元バックスほか)とドレイモンド・グリーンがスクリーンをセットしてステフをオープンにし、クレイが(相手チームに)負荷をかけていた。もしクレイをオープンにすれば、(2018年10月30日の)シカゴ・ブルズ戦のように14本もの3ポイントを決めてしまう。それにケビン・デュラント(現ネッツ)というリーグでもベストプレーヤーの1人がいたことで、ステフは自由に動き回り、本来あるべき姿でプレーすることができた。でもとんでもないディフェンダーがステフを追いかけ回し、ビッグマンが待ち構えている状況になってしまうと苦しむことになるだろうね」。
パチューリアは一昨季まで5年連続でNBAファイナルまで勝ち上がった当時と今を比較し、トンプソンのような有能なシューター、デュラントというリーグ屈指の選手が不在の状況では、カリーの強みを最大限に発揮できないと指摘。とはいえ、トンプソンはリーグ最高級の3ポイントシューターであり、デュラントのような選手の代役を現有戦力に求めるのはさすがに酷だろう。
チーム全体でフィールドゴール成功率37.4パーセント(37/99)、3ポイント成功率30.3パーセント(10/33)に終わってしまったオフェンス面。そしてネッツに125得点も許したディフェンス面と、攻防両面に渡って課題が残るウォリアーズ。
ネッツとバックスはイースタン・カンファレンス上位、もしくは優勝候補にも挙がる強豪チームだけに、ウォリアーズは下位チームとの対戦ではもっとスムーズな試合運びを見せることができるのかもしれない。
だがこのチームが目指しているのはプレーオフ進出ではなく覇権争いに参戦すること。はたして、ウォリアーズはバックス戦に向けてどのようなアジャストを見せてくるのか。今季の最終着地点を予想するうえで、1つの試金石となりそうだ。
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