2021.11.22
アンドリュー・ウィギンス(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)は、お世辞にもNBAドラフト1位指名に与えられた青写真どおりのキャリアを歩んでいるとは言い難い。
同期で3位指名のジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)や41位指名のニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)は、今ではリーグ屈指のインサイドプレーヤーとして名を馳せ、ダンクコンテストで熱戦を演じた4位指名のアーロン・ゴードン(オーランド・マジック)と13位指名のザック・ラビーン(シカゴ・ブルズ)も、恵まれない戦力下で球団のエースを担っている。
一方のウィギンスは、ルーキー・オブ・ザ・イヤーこそ獲得したものの、前所属のミネソタ・ティンバーウルブスで秘めた才能が開花することはなかった。体格や運動神経に恵まれているものの、天才肌ゆえに向上心に欠け、過去にはジミー・バトラー(マイアミ・ヒート)から練習態度を批判されたこともあった。
そして、ウィギンスはウルブスに何一つ置き土産を残すことなく、チームを去ることになった。しかし、2015年以降、3度のNBAチャンピオンに輝いた新天地のカルチャーに触発されたウィギンスは、チームプレーヤーとして新たな存在意義を確立しようとしている。
世間は、クレイ・トンプソンをケガで欠くウォリアーズにおいて、ウィギンスをカリーに次ぐチームの得点源として見ているかもしれない。だが、スティーブ・カーヘッドコーチやチームメートから相次ぐ賞賛の声は、かつてのウィギンスからは想像できない内容だった。
カーHCは、現ロスターのエースキラーとしてウィギンスに絶大な信頼を寄せているようだ。
「私たちには今、パスカル・シアカム(トロント・ラプターズ)、レブロン(・ジェームズ/ロサンゼルス・レイカーズ)、カワイ(・レナード)、ポール・ジョージ(以上ロサンゼルス・クリッパーズ)など、対戦相手のベストプレーヤーとマッチアップできる選手がいるんだ。そのようなタイプの選手に対して、サイズや運動能力に長けたアンドリューを配置することができるのは、我々の現在のロスター構成において、大きな武器になる」
また、カリーも1月11日(現地時間10日)に開催されたトロント・ラプターズ戦後に「彼は素晴らしかった」とウィギンスを絶賛。そして、「1対1のディフェンスに応戦し、フィジカルになり、彼の長さを活かして、相手を抑え込んでくれた」と守備面での献身に感謝を述べた。
ウィギンスは、ロサンゼルス・クリッパーズとの連戦において、カワイ・レナードをマーク。しかし、『Yahoo! Sports』によれば、レナードはウィギンス相手に12本のシュートを試投し、わずか2本しかメイクできなかったという。また、前述のラプターズ戦において、シアカムはゲームハイの25得点をマークしたが、これらの得点の多くはスイッチやウィギンスがベンチにいる時間帯に記録したものだった。
かつてはディフェンスの“穴”と見なされていたウィギンスだが、守備面での躍動は数字にも顕著に表れている。ウィギンスがディフェンスをする際、対戦相手のショット成功率はわずか37.7パーセントと低調な数字を記録。このディフェンシブレーティングは、100本以上の被試投があった選手のうち、レブロンやアンドレ・ドラモンド(クリーブランド・キャバリアーズ)、アンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ)らに次ぐリーグ全体4位の高アベレージだ。
Top defenders this season by defended field goal percentage with a minimum of 100 DFGA:
1. Lebron James – 34.0% (34/100)
2. Andre Drummond – 37.3% (50/134)
3. Anthony Davis – 37.5% (48/128)
4. Andrew Wiggins – 37.7% (52/138)
5. Caris LeVert – 37.7% (46/122) pic.twitter.com/eE22FYNx99— r/Warriors (@GSWReddit) January 11, 2021
それでも、ウィギンスは謙虚な姿勢を保っている。同選手はディフェンス面での自信を覗かせつつも、チームメイトの存在に支えられているという。
「いつもいいディフェンスができていると感じているよ。でも、ここではカルチャーが異なるね」
「ウォリアーズは全てが異なるけれど、特に僕の後ろにいる選手の存在は大きい。ディフェンスをしているのは、僕だけではない。ドレイモンド(・グリーン)がいて、ステフ(カリー)がいて、ケリー(・ウーブレ Jr.)がいて、彼らは大変な仕事をしている。彼らが僕の後ろにいてくれて、僕は彼らに後ろから支えられていることを分かっているんだ」
守備に定評のあるウォリアーズにおいて、卓越したディフェンスを続けるウィギンス。しかし、現在のスタッツを見ても分かるとおり、1試合平均17.9得点と万能なポイントゲッターとしてもチームを助け、スリーポイント成功率39.3パーセントはキャリアハイの成績を収めている。
一番手という肩の荷が降り、新境地に辿り着いたウィギンス。眠れる獅子は、カリフォルニアの地でいよいよ目を覚まそうとしている。
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