2021.10.10
昨季マイアミ・ヒートは周囲の予想を覆し、イースタン・カンファレンスを制してNBAファイナルへ進出。ロサンゼルス・レイカーズの前に2勝4敗で姿を消したものの、見事な戦いぶりを見せた。
このチームにはジミー・バトラー、バム・アデバヨという攻防兼備のオールスターデュオが中心におり、その周囲をゴラン・ドラギッチやダンカン・ロビンソン、アンドレ・イグダーラ、ケンドリック・ナンといった選手たちが囲んでいる。
そして昨季ルーキーながら強心臓ぶりを見せてプレーオフでも大暴れしたタイラー・ヒーローは、2年目を迎えた今季もここまでチーム3位の平均15.6得点に5.1リバウンド3.5アシストと活躍している。
もっとも、ベンチスタートがメインだった昨季と比べて、今季はスターターとして開幕を迎えたものの、2月6日(現地時間5日、日付は以下同)のワシントン・ウィザーズ戦を機にベンチスタートとなっている。
「当然、僕は先発出場しているんだと思っていた。でもシーズンが進んでいくにつれて、いろいろと変わっていったから、僕はベンチスタートでもいいと思っているし、それが続いているということ」。
9日に地元メディア『The South Florida Sun Sentinel』へ掲載された記事の中でヒーローはそう話しており、「アジャストにもそんなに時間はかからなかった。シーズン序盤は先発していたけどね」と付け加えている。
ヒートは3月に成立させたトレードで、マイヤーズ・レナード(現無所属)と2027年のドラフト2巡目指名権を放出してオクラホマシティ・サンダーからトレバー・アリーザ、モーリス・ハークレスとクリス・シルヴァをサクラメント・キングスへ手放してネマニャ・ビエリツァ、エイブリー・ブラッドリーとケリー・オリニクに22年のドラフト1巡目指名権を差し出してヒューストン・ロケッツからビクター・オラディポをロースターに加えたことで選手層を厚くした。
それもあってか、3月のヒーローは平均13.6得点にフィールドゴール35.5パーセント、3ポイント28.8パーセントとダウン。だが4月はここまでの3試合で平均16.3得点にフィールドゴール63.3パーセント、3ポイント40.0パーセントと調子を上げている。
「僕はベンチから得点力やエナジーを持ち込むことができる。それに、このチームには点を取れる選手がたくさんそろっているんだ。だからチームが流れをキープして、リズムを保てるようにプレーしているんだ」とヒーローは言う。
ヒートは8日終了時点でイースタン・カンファレンス6位の26勝25敗。4位のシャーロット・ホーネッツ(26勝24敗)と0.5ゲーム差ながら、8位のニューヨーク・ニックス(25勝27敗)とは1.5ゲーム差と、団子レースという状況の中、ヒートがこの状況を抜け出すことができるか注目していきたい。
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