2021.04.16

ラマーカス・オルドリッジが現役引退「自分の健康と家族のことを優先にする時がきた」

NBAから引退することを発表したオルドリッジ[写真]=Getty Images
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2007年にWPW症候群と診断され、レイカーズ戦後に不整脈が悪化したことで決断

 4月16日(現地時間15日、日付は以下同)。ブルックリン・ネッツのビッグマン、ラマーカス・オルドリッジが自身のツイッターでNBAから引退することを発表した。

 オルドリッジは2007年にウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群(Wolff-Parkinson-White syndrome/WPW症候群)と診断されていた。WPW症候群の発作は、突然脈拍が速くなり、しばらく続いたあとに突然止まるというもの。突然生じ、突然止まる動悸や胸部違和感、不快感として自覚され、血圧が下がるとふらつきや目の前が暗くなり、失神することも稀にあり、それが長時間続くと心機能が低下して心不全の状態になることもある。

 11日のロサンゼルス・レイカーズ戦。オルドリッジは不整脈の症状がある中でプレーし、その後症状が悪化。そこで「翌朝、チーム側へ伝えたんだ。そしたら彼らは僕を病院へと連れて行ってくれた。今は良くなっているけど、あの夜に体験したことは、これまでの人生で最も恐ろしいことの1つだった」と明かしている。

 そこでオルドリッジは「これまでの15年間、私はバスケットボールを最優先にしてきた。今は自分の健康と家族のことを優先にする時がきたということ」と綴り、NBA引退を決断した。

 06年のドラフト1巡目全体2位でシカゴ・ブルズから指名されたオルドリッジは、ドラフト当日にポートランド・トレイルブレイザーズへトレードで移籍。その後ブレイザーズで9シーズン、サンアントニオ・スパーズで約6シーズンをプレーし、今年3月26日にスパーズとのバイアウトが成立し、29日にフリーエージェントとなってネッツへ移籍。

「何かが終わりを迎える時というのは誰にも分からない。だからこそ、毎日を楽しめているかを確かめるんだ。私はそれを全うできたと断言できる」という言葉を最後に残したオルドリッジは、通算1029試合(うち先発は985試合)の出場で平均34.2分19.4得点8.2リバウンド2.0アシスト1.1ブロックをマーク。

 キャリア15シーズンで通算1万9951得点、8478リバウンド、2034アシスト、1140ブロックを残し、オールスターに7度、オールNBAチームに5度選ばれた。

 打点の高いジャンパーとしなやかな身のこなしから繰り出すポストプレーを武器に、リーグ有数のビッグマンとして10年以上も活躍してきたオルドリッジ。これまで見せてくれたプレーの数々に盛大な拍手を送りたい。

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