2021.05.29
5月13日(現地時間12日、日付は以下同)に行なわれたワシントン・ウィザーズ戦。アトランタ・ホークスは試合途中から主導権を握られ、試合時間残り2分43秒で5点ビハインドを喫していた。
だがそこからボグダン・ボグダノビッチの長距離砲で2点差まで詰め寄ると、残り31.3秒にクリント・カペラがラッセル・ウェストブルックのレイアップを値千金のブロック、その後のオフェンスでトレイ・ヤングが左コーナー付近にいたジョン・コリンズの3ポイントをアシストして見事逆転。
ラスト3分でウィザーズを無失点に抑え込み、ホークスが120-116で制したことで、4年ぶりのプレーオフ進出が決定。14日のオーランド・マジック戦にも116-93で勝利したことで、ホークスはレギュラーシーズン1試合を残して40勝31敗と、イースタン・カンファレンス4位という好位置にいる。
過去3シーズンというもの、ホークスは73勝158敗と大きく負け越しており、プレーオフ返り咲きまで遠かったものの、今季を前にフロントが大型補強を断行。選手層を厚くしたばかりか、経験豊富なベテラン陣も複数ロースターに加え、充実した戦力で今季を迎えた。
ヤング、コリンズ、カペラという3本柱こそ60試合以上に出場したものの、今季ホークスはケガ人による欠場数の多さでリーグ3位の269試合と、ベストメンバーでなかなか臨むことができず、一時はイースト下位にも沈んだ。
それでも、3月に入ってネイト・マクミランが暫定HC(ヘッドコーチ)に就任すると8連勝で息を吹き返し、直近7試合でも6勝1敗という好成績で念願のプレーオフ進出を決めた。
「僕らは今シーズンを通して、ずっと一丸となってやってきた。このチームには互いのことを信じることが必要とされていたんだ。それをコート上でやってのけたということ。(プレーオフ進出は)僕らにとってワクワクすることであり、(ロッカールームで)多くの選手たちが喜んでいたよ」とヤング。
在籍4年目のコリンズ、3年目のヤングは、主軸としてホークスでなかなか勝てない期間を過ごしてきた。今季プレーオフへたどり着くまでの過程について、ヤングはこう振り返る。
「間違いなくタフなことだった。僕としても、この位置までたどり着くのは本当に大変なことだったし、本当の意味でチームを再建するというのはものすごく難しいんだ。その分、今この位置にいることは僕らに十分な満足感を与えてくれている」。
ホークスではカペラやルー・ウィリアムズ、トニー・スネルといった選手こそプレーオフ出場経験を持つものの、ヤングにコリンズ、ボグダノビッチ、ケビン・ハーター、ディアンドレ・ハンター、キャメロン・レディッシュといった若手たちにとってプレーオフは初となるだけに、ファーストラウンドで苦い経験をする可能性もある。
だがヤングは「今の時点で満足なんてしていない。それは確かだ」と断言。待ちに待ったポストシーズンでも大暴れして勝利をつかもうとしており、今後もホークスの戦いぶりから目を離してはならない。
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