2021.05.31

NBA珍記録…グリーンが得点よりもリバウンド&アシストが多かった史上初の選手に

NBA史上初となる記録を樹立したグリーン[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーンが、とある“珍記録”を達成したことをご存知だろうか。

 グリーンは今シーズン63試合に出場し、444得点448リバウンド558アシストを記録。NBAで30試合以上出場した全選手のうち、史上初めて1シーズンに記録したリバウンドとアシスト数が得点を上回る選手となった。

 何かと話題に事欠かないDub Nation(ダブネーション)の背番号23は、1試合平均7.0得点、7.1リバウンド、8.9アシストでシーズンをフィニッシュ。得点数はデビュー2年目以来、最悪の出来となった一方で、アシストは昨年比+2.7本のキャリアハイ。数字に含まれないスティフィン・カリーへのピックを含めれば、オンコートにおけるオフェンス時の貢献度は計り知れないものがある。

 また、『StatMuse』によれば、グリーンは今シーズン、ダブル・ダブルを17回、トリプル・ダブルを6回記録している。これにより、グリーンのトリプル・ダブルの達成回数はキャリア通算30回に到達し、歴代ランキングで16位に躍り出た。さらに、同サイト曰く、グリーンがトリプル・ダブルを達成した試合は29勝1敗と、勝率は驚異の96.6パーセントを誇る。トリプル・ダブル製造機のラッセル・ウェストブルックの勝率が約75パーセントであることを考えると、グリーンの活躍はより勝利に直結すると言えるだろう。

エースのカリーを生かす働きも光ったグリーン[写真]=Getty Images

 無論、「俺はNBA史上、最高のディフェンダーだ」と豪語するだけあって、自慢のディフェンスでも上々の成績を残した。今季はディフェンシブ・ボックス・プラス/マイナス(100ポゼッションあたりのディフェンスでの貢献度)で、最優秀守備選手賞に選出された2016-17シーズン以来最高となる+3.3をマーク。インサイドプレーヤーとしては決して高くはない198センチの上背ながらも、アグレッシブかつクレバーなディフェンスは対戦相手のエースを幾度となく困惑させ、今季もDPOYのファイナリストにノミネートされている。

 事あるごとに他の選手と自分を比較したがるグリーンは望みどおり、唯一無二の選手になることができた。来季はスプラッシュブラザーズのクレイ・トンプソンの復帰も見込め、王朝復活は必至。完成の域に達したウォリアーズのポイントフォワードであれば、得点抜きのシーズン平均ダブル・ダブルも夢ではないかもしれない。

文=Meiji

BASKETBALLKING VIDEO