2022.01.24

危機感を募らせるウィザーズのエース「一歩前進したら、五歩後退している」

大敗を喫し、悔しさをあらわにしたビール/写真は1月22日(現地21日)のラプターズ戦のもの[写真]=Getty Images
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 1月24日(現地時間23日)、ワシントン・ウィザーズのウェス・アンセルドJr.ヘッドコーチとブラッドリー・ビールが試合後に行った会見の模様を、クラブ公式Twitterが動画で伝えた。

 ウィザーズはボストン・セルティックスとホームで対戦。ジェイソン・テイタムに9本の3ポイントを含む51得点10リバウンド7アシストと驚異的なパフォーマンスを発揮され、87-116で大敗を喫した。

 アンセルドJr.HCは「ひどいゲームだった。勝負は第2クォーター終盤に決まったようなものだ。4分間に3-16のランを仕掛けられ、それで決着がついた」と15点ビハインドで折り返した前半について語ると、「テイタムはすごかった。彼は本来なら難しいはずのプルアップでの3ポイントを、8分の6で決めてきた」と相手エースに脱帽した。

 さらに、ウィザーズのエースであるビールは「恥ずかしいとしか言いようがないね。ジェイソンにやられまくった。彼はまるで練習をしているみたいにシュートを決めていた」と語り、出身が同じくもともと親しい間柄だったテイタムについて、悔しさを滲ませた。

「我々のディフェンスは全く危機感なくプレーしていた」と話すビールは「一歩前進したら、五歩後退している。これを繰り返してはいけない。オールスターブレイクの数週間前は分岐点なんだ。勝ち進んでいくチームとそうでないチームの分かれ目だ」と現在のチーム状況へ危機感を募らせた。

 また、アンセルドJr.HCは、約19分間の出場で1本の3ポイントを含む7得点7リバウンド2アシスト1スティールをマークした八村塁について「(塁は)毎試合良くなっているよ。オフェンスにも馴染んできた。全体的に彼のプレーに満足しているし、ディフェンスでの内容も良いので、これからがますます楽しみだ」とコメント。指揮官は復帰後8試合を終えた八村を高評価した。

 八村やトーマス・ブライアントなど、戦線復帰を果たした選手たちも徐々にチームのシステムに馴染んできている。しかし、ウィザーズは3連敗と苦しい状況であり、プレーオフ進出争いが激化する今後へ向けて、エースの言葉が重くのしかかる。