2022.03.25
レブロン・ジェームズは、ロサンゼルス・レイカーズで政権を握っている。圧倒的なリーダーシップとカリスマ性、そこに勝負としてのバスケットボールへ対する理解度を織り交ぜた彼は、まさにニックネームのとおりキングとして球団の最上層に君臨している。
しかし、レブロンの盟友にしてレイカーズのレジェンドであるコービー・ブライアントは、球団という組織レベルでレブロンほど大きな影響を有したことはないという。『The Athletic』のビル・オラムは、2人の違いについて以下のように綴っている。
「レイカーズにとって、ブライアントが(レブロン同様に)重要な存在だったのは間違いない。しかし組織内部の情報筋は、伝説のブラックマンバでさえジェームズが現在有するほど組織内で力を発揮することはなかったと長らく口にしている」
「ブライアントは、レブロンが(ラッセル・)ウェストブルックの加入を手助けしたような動きをレイカーズに強要することは決してできなかった。これが明白な崩壊であることを証明している」
これが事実であれば、レイカーズが非常に難しい時期を過ごしていることの合致がつく。コービーはNBAデビューからのキャリアすべてをレイカーズに捧げた一方で、レブロンは同球団に加入してまだ4シーズン目だ。
ウェストブルックのトレードにはチームがこれまで大切に育ててきたカイル・クーズマ(ワシントン・ウィザーズ)をはじめ、オンコートでスター選手の脇を固めたケンテイビアス・コールドウェル・ポープ(ウィザーズ)、2020年のシックスマン賞に輝いたモントレズ・ハレル(シャーロット・ホーネッツ)などがアセットとなり、チームのコアが解体された。
その結果、ロスターはフリーエージェントの選手を中心としたミニマム契約に刷新され、ケミストリーは一から構築することに。さらにウェストブルックを迎えた新生ビッグ3も機能することなく、レイカーズは王の一声により不本意なシーズンを送ることになってしまった。その一方で、コービーはチームが作り上げたロスターでフランチャイズに5つのリングをもたらした。
いずれにせよ、レブロンという偉大な存在が起因しての失敗は、多くの球団にとって教訓となるに違いない。
文=Meiji
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