2022.03.14

シモンズのデビューは遠い? ナッシュHCが現状を告白「1対1の準備さえできていない」

シモンズはネッツ加入後1試合もコートに立てていない[写真]=Getty Images

 フィラデルフィア・セブンティシクサーズの呪縛から解き放たれ、ブルックリン・ネッツで再出発の準備を進めているベン・シモンズ。しばらくコートから離れていたため、新天地デビューはお預けとなっているが、現地の報道では3月19日(現地時間18日)のポートランド・トレイルブレイザーズ戦や同22日のユタ・ジャズ戦で自慢の新加入選手をお披露目する計画だと伝えられていた。

 しかし、その青写真は白紙に戻されたと考えてよさそうだ。ネッツを指揮するスティーブ・ナッシュヘッドコーチによると、シモンズはとてもコートに立てるような状況ではないという。

「彼は1対1の準備さえできていない。3対3や5対5にいたっては、もっての外だ。彼は1対1の練習ではなく、まずフルスピードで動けるようにならなければいけない。その後に1対1、3対3、5対5になるべく早く進めるよう、話し合うつもりだ」

ナッシュHCの発言から推測するに、シモンズがコートへ立つのはまだ先のようだ[写真]=Getty Images


 ブルックリンのファンにとっては、非常に酷な話となった。ナッシュHCの言葉から推測するに、ネッツは選手の復帰に向けて強度の異なる3種類のワークアウトを用意している。しかし、この発言によりシモンズは未だ復帰のスタートラインにさえ立っていないことが明らかになった。

 その要因は、メンタルヘルスではなく背中の問題にあるという。シモンズの背中・腰のトラブルは、今に始まったことではない。同選手はシクサーズ在籍時代から腰の神経障害に悩まされており、数週間の離脱を強いられていた。また、『New York Post』は以前、シモンズが腰の痛みから嘔吐していた事実にも言及し、コンディションの程度に不安を投げかけている。

 ナッシュHCは、シモンズの背中の状況について、以下のようなコメントを残している。

「彼は背中に問題を抱えていた時期がある。ただ、不確かなことは言いたくない。何かしらの症状は出ているが、症状が出る前の直近半年は本当に健康だった。だから、背中に問題を抱えているというのはフェアではないように思える」

 シモンズは、直近の土曜日の練習でメニューを簡単なシュートとハンドリング、軽度なカッティングにとどめ、そのほかは治療に専念。しかし、積極的な治療が必要な場合ボールを使った練習は避けるはずで、これらから推測するとケガの程度は最悪ではないと見ていいだろう。

 果たして、ネッツ期待の新人はいつ『バークレイズ・センター』のコートに立つのだろうか。Xデーの設定に、注目が集まる。

 文=Meiji

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