2022.03.28
ボストン・セルティックス最古参のマーカス・スマートは、今季でNBAキャリア8シーズン目のパワーガード。
公称190センチ99キロの28歳は、2019、20年と2年連続でオールディフェンシブファーストチームに選ばれた実績を誇るスイッチディフェンダーでもある。
3月17日(現地時間16日)のゴールデンステイト・ウォリアーズ戦を迎える前の時点で、スマートはこれまでウォリアーズと11度対戦し、キャリア平均30.2分11.4得点4.2リバウンド4.3アシスト1.5スティールを残すも、フィールドゴール成功率37.3パーセント、3ポイント成功率34.8パーセントと、ショットの面では不調。
だがウォリアーズと対戦するうえで、スマートにとって最も重要な任務はステフィン・カリーをガードすること。このチームを倒すためには、3ポイントでリーグのトレンドを変えた“ゲームチェンジャー”による得点を最小限に食いとどめることが必須となる。
NBAインサイダーのキース・スミス記者によると、カリーを守ることについてスマートは「もしバトルに備えていないなら、ジムに足を踏み入れちゃいけない。彼は相手にフロア中を駆け回らせるからだ」と語っていたという。
その類まれなシュート力もさることながら、カリーはずっとボールを手にしてショットを繰り出す機会を狙っているわけではない。ビッグマンとのコンタクトからスクリーンを経由するなどコート上を走り回り、3ポイントラインでキャッチ&シュートから長距離砲、あるいはリング下へ切れ込んでチームメートとの連係からイージーショットを沈めてしまう。
「俺は大好きだ。有酸素運動をするだけさ。それに俺はチャレンジが大好きだからね」とも語っていたスマートは、リーグ最高級のスーパースターとのマッチアップに燃えていた。
もっとも、17日の試合では第2クォーター残り4分19秒にカリーとスマートがルーズボール争いで接触。このプレーでカリーは左足を痛めてしまい、その後コートへ戻ることはなく、セルティックスが110-88で勝利。
この試合はカリーが左足を痛めてしまうアクシデントで終わってしまったものの、リバウンドやルーズボールといったハッスルプレーはスマートの身上であり、仮に大男が相手であろうとスマートは身体を張ってボールをもぎ取りに行っていたに違いない。
両選手によるマッチアップはおそらく来シーズンまでお預けとなるだろうが、ディフェンスに大きなプライドを持つスマートの泥臭いプレーの数々は、これから先も変わることはない。
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