2022.06.01
4月19日(現地時間18日、日付は以下同)。NBAは2021-22レギュラーシーズンにおける最優秀守備選手賞(以降、DPOY)を発表した。
18日に公開されたDPOYのファイナリスト(最終候補)にはミケル・ブリッジズ(フェニックス・サンズ)、ルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ)、マーカス・スマート(ボストン・セルティックス)が名を連ねており、今季はポイントガード(PG)のスマートが選ばれた。
スマートは37の1位票を含む計257ポイントを獲得。2位には22の1位票を含む計202ポイントのブリッジズ、3位には12の1位票を含む計136ポイントを集めたゴベアがランクイン。
今季ディフェンシブ・レーティングでリーグベストの106.2を記録したセルティックスでは、ロバート・ウィリアムズ三世が計8ポイント、アル・ホーフォードが3ポイントと、2人のビッグマンも投票されていたのだが、チーム最古参で在籍8シーズン目のパワーガード(190センチ99キロ)が今季のベストディフェンシブプレーヤーという称号を手にした。
スマートは今季71試合に出場し、平均32.3分12.1得点3.8リバウンド5.9アシスト1.7スティールを記録。さらにガードとしてリーグ5位のディフェンシブ・レーティング(105.2)、リーグ全体で10位タイのディフレクション数(206回)、10位タイのテイクチャージ数(16回)を残している。
セルティックスの“ハート&ソウル”として知られる男は、18-19シーズンにハッスルアウォードとオールディフェンシブファーストチーム、翌19-20シーズンにもオールディフェンシブファーストチームに選ばれた実績を持ち、その2シーズンでDPOYにも投票されてきたように、リーグ有数のディフェンダーとして知られる男だった。
そしてこの日。セルティックスの選手たちやスタッフたちがチームの練習施設に集まるなか、ゲイリー・ペイトン(元シアトル・スーパーソニックスほか)がトロフィーを持って待ち構えて「君は自分のことを思い出させてくれる。皆が私にそう言ってくるんだ。いつも君についてね。君は正しいディフェンスをし、闘争心にあふれていてハートがある」とスマートを労い、DPOY受賞を伝えたのである。
このDPOYは、これまで比較的ビッグマン勢が獲得してきたアウォードで、ガードの選手が手にしたのは1995-96シーズンのペイトン以来、なんと26年ぶり。セルティックスの選手としても08年のケビン・ガーネット(元ミネソタ・ティンバーウルブズほか)以来の快挙となった。
「俺はビッグマンたちから何もかも取り除こうとはしちゃいない。ゲームにおける最も重要なことはペイントを守り抜くことだからだ。でもガード陣として、俺たちは(ビッグマンたちが)ペイントへ行く前に、数多くのことをしなきゃならない。スリーをコンテスト(シューターに対して腕を伸ばしていくこと)したり、プルアップをコンテストしたり、相手の好きなスポットへ行かせないようにしているんだ」。
スマートは先月、ガード陣がディフェンス時にこなすことについてもっとリスペクトされるべきだと『ESPN』へ話していたのだが、今季この男がDPOYを獲得したことで、これから先PGやウィングディフェンダーたちへの評価が変わることになるかもしれない。
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