2022.07.08
「今いるポジションを気に入っている。このチームが今夜勝利を手にしたことが最高にうれしいね。これは我々が手に入れるべきことだったんだ。2勝0敗でここへ来て、自分たちの流れをうまく活用しなきゃいけないのさ」。
そう語ったのは、ゴールデンステイト・ウォリアーズのスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)。ウォリアーズは5月23日(現地時間22日、日付は以下同)に敵地で行なわれたダラス・マーベリックスとのシリーズ第3戦を109-100で制してみせた。
これでウォリアーズはウェスタン・カンファレンス・ファイナルを3勝0敗とし、NBAファイナル進出まであと1勝とした。この試合ではステフィン・カリーが31得点5リバウンド11アシスト、アンドリュー・ウィギンズが27得点11リバウンド、クレイ・トンプソンが19得点7リバウンドを残している。
一方、マブスのジェイソン・キッドHCは「これは旅路の始まりにすぎないんだ。この1試合、いやこのシリーズより、もっともっと大きなものなんだ。これはこの球団にとって非常に大きなことなんだ。だってここにいる皆さん(記者たち)は誰もこのチームがこの場にいると見ていなかったのだから」と試合後に話した。
両チームの指揮官の言葉からも分かるとおり、2015年から19年にかけて5年連続でNBAファイナルまで勝ち進み、そのうち3度(15、17、18年)の優勝を飾って4年ぶりの覇権奪取を狙うウォリアーズに対し、今年のマブスは初優勝を手にした11年以来初となるプレーオフ1回戦突破を果たしたチーム。
マブスはルカ・ドンチッチが第2戦の42得点に続いてこの試合でも40得点11リバウンド2ブロックと爆発。さらにスペンサー・ディンウィディーが26得点、ジェイレン・ブランソンが20得点と続いたものの、シリーズ3連敗であとがなくなった。
「最初の2つのクォーターは、全然いいプレーができなかったと思う。僕の責任だ。でも僕は依然として学んでいるところなんだ。このシーズンが終わったあとに振り返って、たくさんのことを学べるだろう」
「これはNBAで初めてのカンファレンス・ファイナルなんだ。僕は23歳。まだまだたくさん学んでいるんだ」。
ドンチッチはプレーオフ通算26試合ながらすでに8度の40得点超えを達成。だがマブスは2勝6敗。今年だけで3度も40得点ゲームを残すもチームは3戦全敗を喫している。
優勝経験どころかプレーオフ経験もあまり多くないマブスに対し、ウォリアーズにはステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンという強固な基盤に加えてアンドレ・イグダーラやケボン・ルーニーという優勝経験を持つ選手たちが在籍しており、チームとしてのプレーオフ経験に大差があることは否定できない。
「僕らがカンファレンス・ファイナルにいるなんて、誰も予想していなかったはず。ウォリアーズは信じられないほど見事なプレーをしていて、全員がそれぞれの役割を理解している。それに長い時間をかけて作り上げてきたチーム。彼らは長い間、一緒にプレーして、上質なバスケットボールをプレーしていると思う。だから(彼らを倒すことは)本当に難しいんだ」。
ドンチッチはチームとして積み重ねてきた経験の差について話しており、ウォリアーズのケミストリーについても舌を巻いていた。
確かに、今季マブスがウェスト準決勝でフェニックス・サンズを7戦の末に撃破したことはサプライズだった。それでも、覇権奪取に向けて日に日に調子を上げているウォリアーズ相手にウェスト決勝という大舞台で対戦できていることは、今後に向けてポジティブな要素となるはず。
25日のシリーズ第4戦で、ドンチッチとマブスの選手たちにはウォリアーズ相手に一矢報いるべく積極果敢に攻め立ててほしい限りだ。
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