2022.06.10
6月3日(現地時間2日、日付は以下同)に行なわれたNBAファイナル第1戦は、ボストン・セルティックスが敵地チェイス・センターでゴールデンステイト・ウォリアーズに120-108で勝利。ホームのウォリアーズが第3クォーターに38-24と相手を圧倒も、12点ビハインドで迎えた最終クォーターに今度はセルティックスが40-16の猛攻で大事な初戦を白星で飾った。
「第4クォーターのスタート時点におけるメッセージは、このチームはこれまでも経験してきたこと、というものだった。僕らは劣勢を覆すには何をすればいいのか分かっていたんだ。
確かに、相手はすばらしいチーム。そう簡単にはいかない。でも自分たちは以前もこんな状況に立たされてきたし、そこから抜け出してきたことを知っているのさ」。
セルティックスのエース、ジェイソン・テイタムは試合後にそう語り、チームとしてこれまでに経験してきたことを糧に、全員が一丸となって乗り越えたと語っていた。
この試合ではアル・ホーフォードが26得点6リバウンド3アシスト、ジェイレン・ブラウンが24得点7リバウンド5アシスト2スティール、デリック・ホワイトが21得点3アシスト、マーカス・スマートが18得点4アシスト2スティール、ロバート・ウィリアムズ三世が6リバウンド4ブロックを記録した。
もっとも、カンファレンス・ファイナル終了時点で両チームトップの平均27.0得点を残していたテイタムはこの日絶不調。フィールドゴール成功率17.6パーセント(3/17)で計12得点と不発。
それでも、5リバウンドにゲームハイの13アシストを残し、ターンオーバーを2本に抑えた。『ESPN Stats & Info』によると、テイタムが前半に記録した7アシストは、NBAファイナル初出場の選手としては1997年のファイナル初戦の後半にジョン・ストックトン(元ユタ・ジャズ)が7アシストを残して以来の高数字となった。
さらに、『Synergy Basketball』によると、24歳のフォワードはこの試合で自身のパスからアシストとクリエイトを重ねて計38得点を生み出したという。ペイントアタックからチームメートたちへ的確なキックアウトを繰り返し、ウォリアーズの守備陣を翻弄してプレーメイキングの面で大きく貢献していたのである。
昨年イメ・ユドーカHC(ヘッドコーチ)が指揮官へ就任後、テイタムはプレーメイカーとして成長することを要求されていたという。
「そのことは最初の日からメッセージとしてあったんだ。彼は僕へできる限りベストプレーヤーになること、そして自分のゲームでほかの部分も進歩させていくことを要求してきたんだ。
そこで僕らは今シーズンを通じて、自分のどこを成長させることができるか、たくさんビデオを観てきた。当然、プレーメイキングはその1つだった。もっとたくさん(相手チームの)注意をひくことで、チームを助けることができるとね」。
そしてシュートタッチが不調でも第4クォーターにチームが40得点して快勝したことで、テイタムはこう喜んでいた。
「夢中だったでしょ? だって第4クォーターに40得点だよ? JB(ブラウン)が大活躍して、アルやペイトン(プリチャード)、D-White(ホワイト)が重要な、それにタイムリーなショットを決めてくれた。
僕はショットが不調だった。だからほかの方法でインパクトを与えてやろうとしたんだ。僕らはファイナルで戦っている。今気にかけているのは勝利することだけで、僕らはそれをやってのけた。それがすべてさ」。
シリーズ初戦を敵地で制したセルティックス。対するウォリアーズは6日に行なわれる第2戦で必勝を期して立ち向かってくるだけに、両チームによるシリーズはこれから先も目が離せない。
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