2022.09.29
今季でNBAキャリア11シーズン目を迎えるブラッドリー・ビールは、創設62シーズン目のワシントン・ウィザーズという球団においても欠かせない選手である。
2012年のドラフト1巡目全体3位でウィザーズから指名されたシューティングガードは、昨季までの10シーズンで計645試合(うち先発は611試合)に出場して平均22.1得点4.1リバウンド4.2アシスト1.1スティールを残しており、プレーオフには計5度出場してきた。
昨季は左手首の舟状月状靭帯損傷の修復手術を受けたことにより、自己最少の出場40試合に終わるも、平均23.2得点4.7リバウンド6.6アシストと、6シーズン連続で平均20得点以上をマーク。
今夏ウィザーズと5年2億5100万ドル(約346億3800万円)というマックス額の延長契約を結んだ29歳のシューティングガードは、8月27日(現地時間26日、日付は以下同)に『Haute Living』へ公開された記事の中でこう口にしていた。
「まるで僕がクレイジーなのかと見てくる人たちもいる。でも僕にはなんとかうまくこなしたい、この地で勝ちたいという大きな欲望があるんだ。このチームが僕をドラフト指名してくれた。彼らはすごく忠実で、僕とオーナーシップ、フロントオフィスの人たちには最高の関係がある」。
現役で1つの球団に最も長く在籍しているのはマイアミ・ヒートのユドニス・ハズレム(20シーズン目)。その次はゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリー(14シーズン目)とクレイ・トンプソン(12シーズン目)で、ビールとデイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)、ドレイモンド・グリーン(ウォリアーズ)が11シーズン目で続いている。
「NBA選手として、そのキャリアをフランチャイズの顔として記憶されるチャンスは限られている。その機会を手にすることができ、そのポジションにいられるなら、僕は自分の物語を書くことができる。それがすべてさ」とビールは語る。
これから先、ビールのキャリアにどんなことが待ち受けているのか。どのようなキャリアを送ることになるのかはまだ分からないものの、ウィザーズというチームで王座を獲得することが、この男が掲げる最大のゴールだ。
「もし僕が努力を重ねて逆境や浮き沈みをも乗り越えて、ここD.C.でチャンピオンシップを勝ち取れたら、どんなことよりも気持ちいいものになるし、ものすごくありがたく思うだろうね。僕は努力を積み重ねていくこと、(周囲の)予想に反することが大好きなのさ」。
今季ウィザーズをプレーオフ進出チーム、さらには覇権争いへ参戦するチームと予想する声は皆無に等しく、来季以降にタイトルコンテンダーへ飛躍すると見ている識者も多くはないはず。
そうしたなかで、ウィザーズへキャリアを捧げることを誓ったビールはプレーオフ常連チーム、そしていつの日か王座を獲得するチームへ成長を遂げることができるよう、日々の努力を惜しまずに前へと突き進んでいく。
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