2022.09.15
9月2日(現地時間1日)。クリーブランド・キャバリアーズとユタ・ジャズの2チーム間で大型トレードが合意に達したと『ESPN』が報じた。
キャブズはコリン・セクストン、ラウリ・マルッカネン、今年のドラフト1巡目14位指名のオチャイ・アバジに加えて、ドラフト1巡目指名権3本(2025、27、29年)とドラフト1巡目交換権(26、28年)を放出し、ジャズからドノバン・ミッチェルを獲得。
セクストンは今夏制限付きフリーエージェント(FA)となっていたのだが、4年7200万ドル(約100億8000万円)でサイン&トレードになったと代理人を務める『Klutch Sports』のリッチ・ポールCEOが同メディアへ伝えたという。
ジャズはミッチェルだけでなく、今夏すでにルディ・ゴベアをミネソタ・ティンバーウルブズへ放出しており、攻守の要としてプレーオフ常連チームを支えてきた2選手が退団。その見返りに複数の若手とドラフト1巡目指名権を数多く手に入れており、新たなチームを作っていくこととなる。
一方のキャブズは、昨季イースタン・カンファレンス8位の44勝38敗を残したチームの主軸(ダリアス・ガーランド、ジャレット・アレン、エバン・モーブリー)をキープしつつ、オールスター選出3度を誇るミッチェルという25歳のガードを手に入れた。
このトレードによって、キャブズはガーランド、アレン(代替選出)、ミッチェル(体調不良のため出場せず)という、昨季のオールスターに選ばれた選手を3人も擁することとなった。
これはステフィン・カリー、アンドリュー・ウィギンズ、ドレイモンド・グリーン(ケガのため欠場)を送り出した昨季覇者ゴールデンステイト・ウォリアーズのみ。
今季の予想スターターは、バックコートにガーランドとミッチェル、フロントコートにアレン、モーブリー、アイザック・オコロという布陣。ベンチにもキャリス・ルバート、ハウル・ネト、シェド・オスマン、ディーン・ウェイド、ケビン・ラブ、ロビン・ロペスが控えており、昨年末に左ひざの前十字靭帯を断裂したリッキー・ルビオが戦列復帰すれば、ますます強力なロースターとなるはずだ。
特に昨季平均21.7得点8.6アシスト1.3スティールを残したガーランド、同25.9得点4.2リバウンド5.3アシスト1.5スティールをマークしたミッチェルによる先発バックコートは破壊力抜群。『NBA Advanced Stats』によると、昨季キャブズはガーランドがベンチへ下がっていた時間帯でオフェンシブレーティングが10.6もダウンしていることから、ミッチェルをコートに残しておくことでその改善も大いに期待できる。
213センチのマルッカネンを放出したことにより、キャブズはオコロを筆頭にルバートやオスマン、ウェイドをウィングでプレーさせるのだが、ガーランドとミッチェルはいずれも185センチと上背がないこともあり、ディフェンス面で苦戦する可能性はある。
さらにイーストはボストン・セルティックス、マイアミ・ヒート、ミルウォーキー・バックス、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、トロント・ラプターズ、シカゴ・ブルズ、ブルックリン・ネッツ、アトランタ・ホークスという昨季のプレーオフチームが依然として戦力を保持しているため、今季のプレーオフ進出争い、そしてプレーイン・トーナメントのスポット争奪戦はさらに激しいものとなるだろう。
それでも、若手が主軸を務めるチームにおいて、昨季まで5年連続でトップスコアラーとしてプレーオフを経験してきたミッチェルを獲得できたことで、キャブズが5シーズンぶりのプレーオフ出場に向けて充実の戦力をそろえたことは間違いない。
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