オハイオ州出身のWWEのスターがレブロンのキャブズ復帰を懇願「俺たちは君を求めている」

　今季でNBAキャリア20シーズンという節目を迎えるレブロン・ジェームズ（ロサンゼルス・レイカーズ）は、現行契約が今季終了までとなっており、レイカーズとの延長契約締結に向けて動いていると複数の現地メディアが報じている。

　12月30日に38歳を迎えるスーパースターは「息子ブロニーとNBAで一緒にプレーすること」を今後のゴールの1つに掲げているため、そのブロニーがドラフトへ参加できる資格を手にする2024年、つまり23－24シーズンまでレイカーズの契約下に入るというのが大方の予想だ。

　昨季レブロンは複数のケガのため56試合の出場に終わったとはいえ、平均37.2分30.3得点8.2リバウンド6.2アシスト1.3スティール1.1ブロックと、依然としてリーグトップレベルの成績を残している実力者。

　今後もこの男が繰り出すプレーの数々、世界最高のプロバスケットボールリーグでどこまでレガシーを残していくかが注目されるなか、8月12日（現地時間11日）に放送された『ESPN』の番組「NBA Today」へWWE（プロレス）のスーパースターが出演した。

「俺は心の底から、レブロンにはクリーブランドへ来てもらいたいね。クリーブランド・キャバリアーズ、クリーブランド・ブラウンズ（NFL）、クリーブランド・ガーディアンズ（MLB）はいいチームだが、（レブロンが入ることで）あの街全体が盛り上がるからだ」

　甘いマスクと熱いトークで番組を盛り上げたのは、The Miz（ザ・ミズ）ことマイケル・グレゴリー・ミザニン。WWE王座に複数回輝いた41歳の男は、クリーブランドがあるオハイオ州のパルマ出身で、レブロンのキャブズ復帰を求めていた。

「クリーブランドは小さな街なんだ。だからレブロン・ジェームズのようなインパクトのある選手が入れば、若きクリーブランド・キャバリアーズを新たなレベルへ引き上げることができるさ。それに君の息子もNBA入りするんだろう。君がキャリアをスタートさせた地（キャブズ）で息子も始めさせたくないのか？ 君がやり遂げたように、ブロニーを連れてきてクリーブランドにチャンピオンシップをもたらそうぜ」

「俺たちは君を求めている。君が必要なんだ。クリーブランドへ来てくれ。俺たちへまた新たなチャンピオンシップをもたらしてくれよ」。

　03年のドラフト1巡目全体1位でキャブズから指名されたレブロンは、03－04から09－10、14－15から17－18までの計11シーズンをプレー。新人王や2度のシーズンMVP、オールスターMVPに輝いただけでなく、16年にはキャブズへ球団史上初優勝をもたらし、ファイナルMVPにも選ばれた。

　すでに引退後のバスケットボール殿堂入りが確実な男は、キャブズで出場849試合や2万3119得点、6190リバウンド、6228アシスト、1376スティールなど、数多くの球団最多記録も保持している。

　レイカーズとの延長契約がまだまとまっていない状況下ということで、WWEのプロレスラーがオハイオ州アクロン出身のスーパースターのキャブズ帰還を番組内で懇願したのだが、可能性は決してゼロではないはず。

　キャブズは昨季ダリアス・ガーランド、ジャレット・アレン、エバン・モーブリーらが中心となってイースタン・カンファレンス8位の44勝38敗を残すも、プレーイン・トーナメントの末にプレーオフを逃していた。

　今季は2018年以来となるプレーオフ出場を目指して戦うこととなるのだが、もし近い将来、レブロンがNBAキャリアの最終章として故郷の球団（キャブズ）を選ぶことになれば、オハイオ州どころか世界中で大きな話題となるに違いない。

　ただ、少なくとも今季終了までレイカーズと契約が残っており、延長契約の可能性も十分あることから、レブロンがキャブズへ帰還する可能性があるとすれば、来季終了後（24年夏）にフリーエージェント（FA）となり、息子ブロニーがキャブズへ入団した場合だろう。

　はたして、マイクパフォーマンスに定評のあるThe Mizからのメッセージはレブロンへ伝わったのか。今から数年後にこの男がどのチームでプレーしているかは是非とも注目していきたいところだ。