2022.09.04

『ESPN』によるオフの調査結果が公開…ベストプレーヤーにアデトクンボ、優勝候補筆頭は?

ベストプレーヤー部門でトップに立ったアデトクンボ[写真]=Getty Images
国内外のバスケ情報をお届け!

 8月31日(現地時間30日、日付は以下同)。『ESPN』が、NBAのコーチ、スカウト、エグゼクティブの計15人による今夏のオフシーズンサーベイを公開した。

 9月2日に合意に達したクリーブランド・キャバリアーズとユタ・ジャズによる、ドノバン・ミッチェルコリン・セクストンラウリ・マルッカネンらが絡んだトレードは反映されていないものの、NBA関係者たちによる意見や反応を紹介していきたい。
※以降チーム名は略称

『ESPN』が公開したNBA関係者たちによるオフシーズン調査

・今のNBAにおけるベストプレーヤーは?
1位.ヤニス・アデトクンボ(バックス):11票
2位.ステフィン・カリー(ウォリアーズ):3票
3位.レブロン・ジェームズ(レイカーズ):1票

・今後5年間におけるNBAのベストプレーヤーは?
1位.ヤニス・アデトクンボ(バックス):7票
2位.ルカ・ドンチッチ(マーベリックス):6票
3位.ジェイソン・テイタム(セルティックス):2票

・2022-23シーズンのMVPは?
1位.ヤニス・アデトクンボ(バックス):5票
2位.ルカ・ドンチッチ(マーベリックス):4票
―.ジョエル・エンビード(シクサーズ):4票
4位.ステフィン・カリー(ウォリアーズ):1票
―.ジャ・モラント(グリズリーズ):1票

・今後5年間でベストなルーキーは?
1位.パオロ・バンケロ(マジック):6票
―.チェット・ホルムグレン(サンダー):6票
3位.ジェイデン・アイビー(ピストンズ):2票
4位.キーガン・マレー(キングス):1票

・今夏ベストなオフシーズンを送ったチームは?
1位.セルティックス:6票
2位.シクサーズ、ジャズ:各2票
4位.ホークス、クリッパーズ、ニックス、キングス、ウィザーズ:各1票

・最悪なオフシーズンを送ったチームは?
1位.マーベリックス:6票
2位.ホーネッツ:3票
3位.ネッツ:2票
4位.ナゲッツ、レイカーズ、ウルブズ、ブレイザーズ:各1票

・今夏のオフシーズンで最も驚いた動きは?
1位.ルディ・ゴベアのウルブズ移籍:10票
2位.ジェームズ・ハーデン(シクサーズ)のサラリー減額:1票
―.デジャンテ・マレーのホークス移籍:1票
―.依然としてレイカーズにいるラッセル・ウェストブルック:1票
―.マルコム・ブログドンのセルティックス移籍:1票
―.エリートコンテンダーに大きな動きがなかったこと:1票

・今季のイースト、ウェスト、NBAチャンピオン予想
【イースタン・カンファレンス優勝予想】

1位.バックス、セルティックス:各7票
3位.ヒート:1票

【ウェスタン・カンファレンス優勝予想】
1位.クリッパーズ:8票
2位.サンズ、ウォリアーズ:各3票
4位.ナゲッツ:1票

【NBAチャンピオン予想】
1位.クリッパーズ:5票
2位.バックス、セルティックス:各4票
4位.ウォリアーズ:2票

選手として絶大な評価を得るアデトクンボ
今季の覇権争いの本命はクリッパーズ、対抗は昨季王者含む3チーム

 選手ではアデトクンボが現時点、そして今後5年間においてもベストプレーヤー部門でトップに。27歳の万能戦士について、ウェストのチームでスカウトを務める人物はこう話す。

「彼は健康体だ。彼の手にボールを預けることも、スクリーン&ロールでプレーすることもできる。それに彼の持つディフェンス面の有効性かな。(ケビン)デュラントはシュート力と得点力という点で、最も才能に恵まれた男だと思う。(でも)ヤニスには意志、人間性、勝者、メンタリティ、日々の努力、周囲の選手たちを高める能力がある」。

 今後5年間におけるベストプレーヤー投票でアデトクンボに次ぐ得票数を得たのは、昨季マブスをカンファレンス・ファイナルまで押し上げたドンチッチと、セルティックスをファイナルへ導いたテイタム。両者が今後どのような進化を見せるかも楽しみだ。

 その一方、セルティックスはローテーションプレーヤーをキープしたうえでブログドンとダニーロ・ガリナーリを加えてベストな評価を得たものの、ガリナーリが左ひざの前十字靭帯(ACL)断裂と診断されたことで長期離脱に。マブスはジェイレン・ブランソンがニックスへ移籍。クリスチャン・ウッドジャベール・マギーを加えたとはいえ、大きな痛手となった。

 優勝候補筆頭に挙がったクリッパーズについて、イーストのエグゼクティブは今季ケガから2シーズンぶりに復帰するカワイ・レナードをキープレーヤーに挙げている。

「(レナードが)MVPになる必要があるかどうかは分からない。(レギュラーシーズンでは)十分な時間をプレーしないだろうし、彼自身もそのことを気にするとは思えない。だがプレーオフとなれば、彼にはすばらしいチャンスがある」。

 その対抗馬として入ったのはバックスとセルティックス、そして昨季の王者ウォリアーズ。特にイーストの2チームは昨季プレーオフのカンファレンス・セミファイナルで第7戦の末にセルティックスが制したものの、バックスは第2の男クリス・ミドルトンがケガのため全休していた。

「私は昨シーズン、ミドルトンが健康体だったらミルウォーキーが勝っていたと思う。そしてヤニスは(今季セルティックスとの)シリーズでベストプレーヤーになるだろう」(ウェストのスカウト)。

 もちろん、これはあくまで今季開幕前の予想のため、今後のトレードや予期せぬケガなどで様相が変わる可能性は十分ある。それに開幕後に予想外のサプライズチームやシンデレラチームが躍り出るかもしれないだけに、新たなシーズンの幕開けを楽しみに待ちたいところだ。

BASKETBALLKING VIDEO