2022.10.17

NBA選手の収入はスポーツ界最高…レブロン、カリー、KDの年間合計収入は450億円以上

レブロンはNBAで得た収入を元手に多角的なビジネスを展開している[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 NBAプレーヤーのSNSフォロワーは、クリスティアーノ・ロナウドやリオネル・メッシをはじめとする著名なサッカー選手には及ばない。また、テレビでの観戦者数もNFLの有名クォーターバックの前には太刀打ちできない。

 それでも、年収はNBAがすべてのスポーツを圧倒している。NBAの高額年俸者上位15名の今シーズンの年俸・スポンサーシップ料の総額は推定9億6900万ドル(約1440億円)にも上り、これはサッカーの7億5500万ドル(約1120億円)、NFLの6億7500万ドル(約1000億円)を大きく引き離している。

 NBAは選手の給料が高騰の一途をたどるのみならず、世界中の経済大国で人気を誇り、最大手のスポーツメーカーがスポンサーシップを提供。『Sportico.com』によると、先述したトップ15選手の推定総収入のうち、エンドースメント契約は約35パーセントを占めているという。

 もちろん、その頂点に君臨するのはレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)だ。スポンサー、メモラビア、印税、メディア出演料などを束ねると、その総額は7500万ドル(約111億円)となり、球団から受け取るサラリーを上乗せすると1億1950万ドル(177億円)にまで膨れ上がる。

 とりわけ、ナイキとの生涯契約は収入の大部分を担い、オフコートにおける収益の約40パーセントに相当。さらに電気通信事業者「AT&T」、ヘッドフォンでお馴染みの「Beats」、米自動車メーカー「GMC」、食品・飲料メーカー「PepsiCo」、暗号通貨取引所運営会社「Crypto.com」など世界のトップ企業が、その脇を固めている。(※Blaze、Rimowa、Walmartは今年で終了)

 さらに、キャリア後半からはビジネスにも積極的に進出。カリフォルニアのピザチェーン「Blaze Pizza」への投資では20店舗のフランチャイズを展開するグループの一員で、メディテーションアプリ「Calm」、ストリーミングフィットネス「Ladder/Openfit」、スピリッツメーカー「Lobos 1707」などの株式も保有。

 また、世界最大のスポーツ帝国という異名を持つ「フェンウェイ・スポーツ・グループ」のオーナーグループに所属しており、ボストン・レッドソックスやリヴァプールFC、ピッツバーグ・ペンギンズなどトップクラスの球団を擁している。その他では、制作会社「SpringHill Entertainmen」、メディアプラットフォーム「Uninterrupted」を経営しており、前者の「SpringHill」は2022年の売上が1億ドル(約148億円)を超えると予想されている。

レブロンはプレミアリーグ・リヴァプールのオーナーグループにも属している[写真]=Getty Images


 レブロンに続くのは、ステフィン・カリーの9310万ドル(約138億円)、ケビン・デュラントの9100万ドル(約135億円)、ヤニス・アデトクンボの8650万ドル(128億円)、ラッセル・ウェストブルックの7210万ドル(約107億円)。上位3名の総収入を合計すると3億360万ドル(450億円)という驚異的な金額に達する。これらの選手はマックス契約を締結しているが、これはCBAの最大契約であり、MVPや優勝報酬などボーナスは加味されていない基本給となる。

 まさにビッグビジネス。NBAが他のスポーツリーグの参考になる所以と言える。

 文=Meji

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